ファラオの額には、ウアジェト(コブラ)やネクベト(ハゲタカ)が表されています。また、インドやチベットなどでも額に印をつける習慣が見られます。インドではこの印をビンディと呼び、以下のような象徴を持ちます。

 

 

• **第三の目(アジナー・チャクラ)**の象徴

• 知恵・洞察・精神性

• 吉祥・幸運・守護

• 既婚女性の印(特に赤いビンディ)

• 集中力を高め、頭痛を和らげると信じられてきた

 

チベットでも額の印は重要で、

• 第三の目(智慧の眼)

• 仏の悟りの象徴

• 霊的覚醒・洞察

• 守護・加持

• 災厄除け

 

といった意味を持ちます。チベット密教では額の中央は「智慧のチャクラ」、すなわち仏の智慧が開く場所とされ、赤い点や白い点が描かれることがあります。

 

 

古代エジプトでは、『死者の書』に登場するネフェルトゥムが「青いロータスの花の化身」とされ、太陽神ラーの鼻先に咲くロータスとして描かれます。これは単に香りで活力を与えるというより、鼻とロータスの融合=神の中心軸の活性化と捉えるべきでしょう。ロータスの花はトーラス構造を象徴し、その中心にはエネルギーが流れ、また戻っていく。古代人はこの中心部分を「柱」や「軸」として感覚的に理解していたと思われます。

 

 

つまり、ロータス=トーラスであり、その中心は「目」に相当します。ロータスが額の位置に表されることから、額そのものが“目”として理解されていたと考えることもできます。

 

 

縄文時代の秋田県・大湯環状列石の遺構から出土した熊の顔の土偶の額に球体が描かれています。これも球体=トーラス=霊魂を示し、額に神が宿ることを意味しているのでしょう。また、アイヌでは耳と耳の間に霊魂が宿ると信じられてきました。

 

 

このように、世界的に額の部分は非常に重要視されてきました。私は、脳の脳下垂体に霊魂が宿ると考えています。古代人は額を特別な場所と認識し、そこに神霊(霊魂)が宿り、力を与えてくれる場所として表現したのだと思われます。