造化三神(天之御中主神・高御産巣日神・神産巣日神)のうち、今回は神産巣日神(かみむすひのかみ)について考察してみます。
この三神は、姿・形・性別を持たない神とされており、私たちが具体的に想像するのは難しい存在です。
古代のこの造化三神を創作した人は「八咫鏡図象」をもとに考えられたと思っています。
私は下の八咫鏡図象で中心の赤い〇が天之御中主神、黄の大きな〇が高御産巣日神と捉えています。
そこで、神名に含まれる言葉や図象、太陽の現象からその神産巣日神の神格を読み解いてみたいと思います。
神産巣日神の「日神(ひのかみ)」という語から、私はこの神を太陽の神、あるいは太陽から生まれ出た神と捉えています。
特に、太陽ハロ(日暈)の形からこの神の名称が生まれたのではないかと考えています。
八咫鏡図象には、等間隔に配置された八つの小さな円(下の図で赤で囲んだ部分)が描かれており、それらは「〇に十字」の形を成しています。
古代から「十字」や「〇に十字」の形は、神聖なものとして人々に崇められてきました。
日の出や日の入りの際に現れる太陽十字(日暈)は、太陽の高度が低いときに見られ、太陽が高く昇ると見えなくなります。
日の出は再生・復活・変容を、日の入りは死・生まれ変わりを象徴します。
太陽の光・熱、そして雨との関係を、日暈は霊的に表現しているのです。
高御産巣日神が天の秩序を司る神であるのに対し、神産巣日神は地上の繁栄を導く神とされています。
高御産巣日神が太陽の高度が高いときに現れる日暈=外かさに対応するならば、神産巣日神は太陽の高度が低いときに現れる太陽十字=内かさの変形に対応すると考えられます。
神産巣日神の「神」は、まさに十字、太陽十字の象徴であると捉えられます。
この形は、古代の土偶・土器・建築物などにも多く見られます。
土偶、深鉢形土器、立位の土偶などには、体と両手で十字の形を表現しているものが多く存在します。
十字、〇に十字は神の宿る形として、その形自体が神として崇められたと捉えています。
私は、神産巣日神は八咫鏡図象の小円に十字を重ねた形として、地上の繁栄を導く神格として古代人に表現されたのではないかと考えています。
それはまさに「低き光の霊」──地上に近い高さに現れる日暈の象徴であり、命の再生と結びの力を宿す神なのです。












