火焔型土器の形状と文様には、太古の人々が自然現象に寄せた畏敬と祈りが宿っているのではないか――土器を真上から見た際に見えてくる特徴が、日暈の46度ハロや太陽十字との類似性を示唆していることに着目し、その象徴性を考察します。太陽や雨への信仰が器の造形にどのように反映されているかを、写真とともに読み解きます。
火焔型土器の形状や文様には、いまだ定説がありません。火焔を表しているとする説や、水の流れを象徴していると考える人も多いようです。
私は、土器や土偶などの造形は、あらゆる角度から観察することが重要だと考えています。
古代の人々は太陽を崇拝しており、太陽の変化する形や色に強い関心を抱いていたと推測されます。とりわけ日照りが続くことは、生物の生命維持に重大な影響をもたらすため、水(すなわち雨)は非常に神聖視されていたと考えられます。
下の写真は、火焔型土器を真上から撮影したものです。紫色の円が等間隔で8つ配置されており、これは日暈(ひがさ)の46度ハロを示している可能性があると私は見ています。日暈は雨を予兆する天象ですから、古代の人々がこの形を意図的に表現したのではないかと推察できます。
また、火焔型土器の四隅が盛り上がっている造形は、日暈に見られる「太陽十字」の四隅を象徴していると考えられます。
このように、46度ハロと太陽十字の両象徴を融合させた形が、火焔型土器を真上から見た時に現れる形なのではないでしょうか。中心部が同心円である点も、日暈との共通点を思わせます。
太陽の光と熱はとても重要ですが雨(水)もなくてはならないとても重要な存在です。この太陽と雨の調和を火焔型土器にあらわし祭祀をおこなったと考えられます。
現在、火焔型土器が日暈をモチーフにしてつくられたという説は一般には存在していません。しかし、その上空からの造形的類似性を踏まえ、私はその可能性に注目しています。







