電視観望に限らず、天体観測全般において、観測したい天体がどこにあるのか事前に確認しておくことが必要です。 

 

手っ取り早いのは、星座早見盤(または星座早見盤アプリ)を使う方法ですが、月や惑星は位置が動きますし、望遠鏡のファインダーをのぞいた時に見えてくるような細かい星が表示されていないので天体の正確な位置がつかみにくいです。 

 

そこで、パソコンで星空を確認する天文シミュレーションソフトの活用が必要となり、「ステラナビゲータ」が業界のスタンダードになっています。ステラナビゲータは1万円以上しますが、フリーの体験版もありますので、お試しで使用してみることができます。 

 

無料で使える天文シミュレーションソフトとしては、stellariumがおすすめです。stellariumはインストール版、ウェブ版の2種類があり、インストール版はLinux、Mac、Windowsに対応しています。ウェブ版は、インストール不要、ウェブブラウザでstellariumのサイトにアクセスするだけで使用可能で、PCからはもちろん、スマホでもOKです。また、彗星の飛来など最新の情報もリアルタイムで更新されます(インストール版は定期的に星図のアップデートが必要)。 

 

ウェブ版stellariumの使用方法を下記にまとめます。PCでもスマホでも同じ操作方法です。 

 

①PCかスマホでstellariumのサイトにアクセス

②右上のstellarium web をクリック(web版が表示されます)

③左下のグレーの四角をクリックして、観測場所を設定(PCやスマホのGPS情報を使用することも可能)、右下のグレーの四角をクリックして、日時を指定

 

これだけで、好きな場所と日時の星空が確認できます。

例えば、3日後の12月21日の夕方、木星と土星の大接近はこんな風に見えるのか、と簡単に確認ができます。空のどのあたりに望遠鏡をむければ良いかも分かります(木星や土星は明るいので探すまでもないですが)。

 

<便利な使い方>

・画面下部にある目の形のアイコンをクリックすると暗闇で見るモードになります(ナイトモード)

 

・右上にFOVが表示されています、自分のカメラやアイピースの視野角と同じになるように画面を拡大/縮小すれば、実際どのように見えるかシミュレートできます。

 

・画面上部にあるScarch部分に入力して対象を検索できます(入力は英語のみ)

 

*以前にこちらの記事で紹介したことがあります。