「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」
のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう
本日9月17日
理念と経営2026年9月号より

美容室ファーストがわれわれの志
新卒入社以来、国内の多様な部署と海外子会社の社長を経験してきた坂下社長は、「ボトルネックさえ解消すれば、実現できないことはない」と断言する。――ミルボンがサロン専売品のトップメーカーとして「選ばれ続ける理由」は、創業の精神に端を発していた。 取材、文菅井理恵/撮影後藤さくら
P42抜粋
株式会社ミルボン
代表取締役 社長執行役員 坂下秀憲氏
今回の核心は、
「自社の商品を売る」のではなく、「顧客が成功する仕組み」を売る。
ミルボンがサロン専売品メーカーとして成長してきた理由は、商品力だけではありません。
「モノを売るな、コンセプトを売れ」という考え方を徹底し、美容室の増収増益そのものを自社の仕事と定義したことにあります。
ポイント――主語が「自社」ではなく「顧客」
通常のメーカーなら、
「どうすればシャンプーが売れるか」
を考えます。
ミルボンは違います。
「どうすれば美容室が繁盛するか」
から考える。
だから営業担当者は商品説明だけでなく、美容技術やサロン経営まで学ぶ。
製品開発でも優れた美容師と組み、その技術や哲学まで製品の「物語」に落とし込む。
さらにオンライン販売でも、自社だけが売り上げを取るのではなく、美容室に売り上げが計上される仕組みをつくりました。
つまり一貫しているのは、
「ミルボンが儲かるには?」ではなく、「サロンが儲かるには?」
という発想です。
水平・量子的に考える
ここから一段広げると、
本当の競争相手は、同業他社ではない
とも考えられます。
ミルボンが解決しているのは「良いシャンプーが欲しい」という問題だけではありません。
美容室の集客、客単価、人材育成、物販、経営戦略まで入り込んでいます。
すると美容室から見たミルボンは、単なる「仕入先」ではなく、
「困った時に最初に相談する会社」
になります。
ここまで来ると、価格だけでは比較されにくくなります。
結論
今回もっとも参考になるのは、
顧客の成功を自社のKPIにする
という考え方です。
商品を売る会社は、商品で比較されます。
問題を解決する会社は、提案力で比較されます。
しかし、
顧客の未来まで一緒につくる会社は、簡単には代替されません。
これがミルボンの強さだと思います。
自社の哲学と照らし合わせる
これは特に「当事者意識」と「イノベーション」に重なります。
顧客の問題を「それはうちの仕事ではありません」と切り分けず、
「自分たちに何ができるか」
と考えるのが当事者意識。
そして、その問題を解決するためなら、ECでもAIでも新しい仕組みでも取り入れる。
手段は変えても、
「顧客を成功させる」という軸は変えない。
まさに「不易流行」の経営です。