「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」
のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう
本日は7月6日
理念と経営2026年7月号より
一般財団法人日本総合研究所会長 多摩大学学長
寺島実郎(てらしま・じつろう)

「ここぞ」の時に、アクセルを踏み込めるか?
外部環境が激変する中でも成長し続けるファーストリテイリングとニトリ、両社の経営者と旧知の間柄でもある寺島氏がその共通点として挙げる「踏み込む勇気」とは----。
P16抜粋
ポイント
1. 成功企業は「外を見る力」が強い
柳井正氏も似鳥昭雄氏も、日本国内だけを見ていた経営者ではない。
- 柳井氏は若い頃から世界を見ていた
- 似鳥氏は台湾の可能性を聞くと、すぐ現地に飛んだ
つまり、成長する経営者は、
情報を知識で終わらせず、行動に変える
という共通点がある。
2. リスクを取らなければ、大きな成長はない
ユニクロは、企画・製造・販売を一気通貫で行う仕組みを作った。
これは成功すれば強いが、失敗すれば在庫の山になる危険なモデルである。
ニトリも、早くから海外生産に踏み込んだ。
両社とも、
安全な道ではなく、勝てる可能性のある険しい道を選んだ
と言える。
3. 「ここぞ」でアクセルを踏めるか
多くの経営者は、八合目までは進める。
しかし山頂が見え始めると、
- リスク
- コスト
- 失敗した時の損失
がはっきり見えてくる。
そこで多くの人は減速する。
一方で、柳井氏や似鳥氏は、
ここぞという時に踏み込む勇気
を持っていた。
4. 情報は行動して初めて価値になる
寺島氏は、情報を得ることは教養のためだけではないと述べている。
重要なのは、
- 情報をつかむ
- 優先順位を決める
- すぐ行動する
こと。
情報収集だけで満足していては、経営は変わらない。
5. 市場縮小の中でも伸びる会社はある
衣料品や住環境関連の家計消費が減っている中でも、ユニクロやニトリは成長している。
これは、市場全体が縮小しても、
- 価格以上の価値
- 独自の仕組み
- 世界展開
- 高い実行力
があれば成長できることを示している。
結論
今回の記事の核心は、
時代を読み、勝負所で踏み込める経営者が未来を切り拓く
ということ。
勉強熱心なだけでは足りない。
慎重なだけでも足りない。
必要なのは、
情報を行動に変える決断力
である。
水平思考
この話は「ユニクロとニトリの成功事例」ではなく、
縮小市場で勝つための行動原則
として読むべきである。
市場が伸びているから勝つのではない。
市場が縮んでいても、顧客の不満や未充足を見つければ勝てる。
つまり、
時代の逆風は、行動できる人にとっては追い風になる。
一見すると、
- 慎重に考える
- 大胆に動く
は矛盾する。
しかし本当に強い経営者は、この二つを両立している。
八合目までは慎重に確認する。
しかし、勝負所では大胆に踏み込む。
つまり、
慎重さはブレーキではなく、アクセルを踏むための準備である。
自社への活用方法
「ここぞ」を見極める小さな実験リストを作るのがよい。
いきなり大投資するのではなく、まず小さく試す。
ただし、反応が出たものには迷わずアクセルを踏む。
小さく試す。反応を見極める。勝ち筋が見えたら踏み込む。
この流れが、今の自社に合った「踏み込む勇気」だと思います。