「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」
のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう
本日は7月1日
理念と経営2026年7月号より

険しい道
「メンバー入りを目指すのなら 隙間時間を見つけて自分で練習して 這い上がる・・・・・・みたいな感じでした。 ただ、実際に這い上がって 来られたのは一学年に一、二人いるかいないかの険しい道でしたね」 須江航わたる
ポイント
1. 「険しい道」を自ら歩んだ監督
仙台育英の須江航監督自身、高校時代は一般入試で入学し、強豪野球部でレギュラーを目指した。
しかし、一般生がメンバー入りするのは極めて難しく、
- 隙間時間に自主練習
- 人一倍努力
- 自ら考えて行動
を続けても、多くは届かない世界だった。
この経験が、後の指導者としての原点になっている。
2. 「怒鳴る指導」は失敗だった
学生コーチ時代の須江監督は、
- 怒鳴る
- 厳しく叱る
- 行動を強制する
という指導を行っていた。
しかし結果は逆効果。
選手との距離は広がり、チームもまとまらなかった。
つまり、
正しいことを言うだけでは、人は動かない。
3. 対話が選手を育てる
監督になってから最も重視したのは、
一対一の対話
だった。
目的は、
- 自分の考えを押し付けることではない。
- 選手自身が答えを見つけること。
監督は答えを与える人ではなく、
答えを引き出す人になった。
4. 成長は「自分で気づく」ことで起こる
記事では、長打を求めすぎて不振になった選手が紹介されている。
監督との対話を通じて、
「身の丈に合ったバッティングでいい」
と自分で気づいた。
この「自分で気づいた」という点が重要である。
人から言われた答えは忘れる。
自分で見つけた答えは、一生残る。
5. 理想の指導とは
須江監督は印象的な言葉を残している。
「高校で監督に何を教わったかと聞かれたら、『何も教わってない』くらいがいい。」
これは本当に何も教えないという意味ではない。
監督が考えさせた結果、
本人が自分で答えを見つけた状態
が理想なのである。
結論
須江監督の指導の本質は、
教えることではなく、考えさせること
にある。
人は命令では変わらない。
対話を通じて自分で気づいた時、本当の成長が始まる。
この記事は野球の話ではない。
人材育成全般に当てはまる。
社長が、
- 指示を出す
- 正解を教える
よりも、
- 「どう思う?」
- 「なぜそう考えた?」
- 「他に方法はある?」
と問いかける方が、人は育つ。
つまり、
教育とは、答えを教えることではなく、問いを渡すことである。
一見すると、
- 教える人が優秀
- 教わる人が成長する
ように思える。
しかし実際には逆で、
教えすぎるほど、自分で考える力は育たない。
つまり、
最高の指導者ほど、自分の存在感を消していく。
最後に残るのは、
「監督に教えてもらった」ではなく、
「自分で考えた」
という経験である。
自社への活用方法
① 対応にも「対話」を取り入れる
トラブルが起きた時、
すぐに答えを提示するのではなく、
- 「どういう状況でしたか?」
- 「何が一番困っていますか?」
と聞く。
これだけで信頼関係は大きく変わる。
② チームづくり
職人やメンバーにも、
「こうしてください」
ではなく、
- 「どうしたら世界に一つしかない作品になると思いますか?」
- 「あなたならどう表現しますか?」
という問いを投げる。
創造性は命令からではなく、対話から生まれる。
③ 後継者・スタッフ育成
社員や協力者に対しても、
すぐ答えを言わず、
一緒に考える時間を作る。
その方が、
社長がいなくても考えて動ける人材が育つ。