「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」

のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう

 

 

本日は6月12日

理念と経営2026年6月号より
仕事や人生の悩みは尽きないが、そこに問いを立て、考え、自分なり答え導く
プロセスはとても重要だ。「自問自答」の思考力を高めるヒントをお届けする

 

 

 TODAY'S
 
組織の「役割分担」に忠実であれ

株式会社佐藤満国際経営・農業研究所

代表取締役社長
佐藤 満

 

ポイント

1. 求められるスキルは立場によって変わる

経営学者 ロバート・カッツ が提唱した「カッツの3スキル」。

ビジネスパーソンに必要な能力は次の3つに分類される。

  • 専門技能(Technical Skill)
    • 業務遂行に必要な専門知識・技術
  • 人間関係技能(Human Skill)
    • 他者との信頼関係構築、育成、調整力
  • 概念化技能(Conceptual Skill)
    • 全体最適を考える力、将来を見通す力、戦略立案力

2. 役職が上がるほど「専門技能」の比重は下がる

  • 現場担当者:専門技能が重要
  • 管理職:人間関係技能が重要
  • 経営者:概念化技能が重要

つまり、

「できる人」から「人を活かす人」への転換

が必要になる。


3. 中小企業経営者ほど注意が必要

中小企業では、

「社長が一番できる」

ことが多い。

しかし、

  • 社長が現場業務を抱え込む
  • 社員に任せない
  • 人材育成が進まない
  • 将来戦略を考える時間がなくなる

という悪循環に陥る。


4. 社長の役割は「任せること」

たとえ、

「自分の方が上手い」

と思っても、

社員の成長のために任せる。

組織全体を最適化するためには、

個人最適より組織最適

を優先する必要がある。


5. 「ズレ」は悪いことではない

後継者の悩みとして、

  • 父親との危機感のズレ
  • 現場との思考のズレ

が紹介されている。

しかし、

ズレは立場が違えば当然生じるもの

である。


6. 経営者と現場の役割は違う

経営者:

  • 数年先を見る
  • リスクを取る
  • 変革を推進する

現場:

  • 今日の利用者
  • 今日の顧客
  • 目の前の品質

を優先する。

どちらも必要であり、

同じ思考を求めること自体が間違い


7. 歩み寄りの仕組みが必要

提案されたのが、

従業員意識調査

である。

これにより、

  • 経営側の独善防止
  • 現場とのギャップ把握
  • 「話を聞いている」という姿勢の共有

が可能になる。


結論

組織では、

立場によって役割が異なる。

そのため、

  • 経営者と社員
  • 先代と後継者
  • 管理職と現場

の間にズレが生まれるのは自然なことである。

重要なのは、

ズレをなくすことではなく、理解し歩み寄ること。

そして経営者は、

現場の専門家ではなく、

人を育て、未来を描く役割

を果たさなければならない。


自社への活用

1. 「自分しかできない仕事」を減らす

自分しかできない仕事

他人でもできる仕事

を書き出す。

そして、

年間10%ずつでも任せる仕事を増やす。


2. 家族経営だからこそ「ズレは正常」と考える

 

考え方の違いは、

信頼がないからではなく、立場が違うから。

「なぜ違うのか」

を理解することが重要。


3. 「現場の声」を定期的に聞く仕組みを作る

 

経営者ほど、

自分の見えていない現実

を知る仕組みが必要。