「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」
のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう
本日は10月30日
理念と経営2025.10月号より
箕面・学問の道「時習堂」 館長 北山顕一
飽食暖衣(ほうしょくだんい)
リーダーが学ぶべき四字熟語
ポイント
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「飽食煖衣」とは「飽きるほど食べ、暖かい衣服を着る」──つまり、物質的に満たされ怠惰な生活を送ることを指す。
『孟子』にある言葉で、「人としての道を教わらなければ、外見は人間でも中身は動物と変わらない」と説かれている。 -
この言葉は、豊かさの中で人間性を失わないことへの戒めであり、現代社会にもそのまま当てはまる。
経済的豊かさが当たり前になった今こそ、「人としてのあり方=五倫の道」が問われている。 -
「五倫」とは、人間関係の基本原理を示す古典思想。
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父子親あり(親子の愛情)
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君臣義あり(上司と部下の正しい関係)
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夫婦別あり(役割の尊重)
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長幼序あり(年長者と若者の秩序)
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朋友信あり(友人間の信頼)
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現代ではこの倫理が崩れつつあり、人の尊厳を軽視する風潮が目立つ。
どれだけ恵まれた環境にあっても、倫理を失えば人間としての価値は失われる。
🔹結論
「物の豊かさ」ではなく、「人の正しさ」を指針にできるか。
それがリーダーとしての本質である。
豊かさや効率を追い求めるあまり、組織や社会は「人の尊厳」や「関係性の正しさ」を見失いがちだ。
しかし、信頼・義・秩序・尊重といった“人間としての基本”を軽んじれば、
どんな成功も長続きしない。
現代のリーダーには、**人を導く前に「自ら律する姿勢」**が求められている。
「飽食煖衣」の戒めは、経済が成熟した日本社会にこそ響くリーダーの心得である。
🔹自社への活用
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豊かさの中での“自律”を経営指針にする
利益や効率よりも、“正しくあること”を優先する判断軸を持つ。
→ 社員の行動基準を「五倫」に置き換え、倫理的な組織文化を再構築。 -
人間関係の“序と信”を再確認する
上司と部下、年長者と若者、取引先や顧客との関係において、
「信頼・敬意・誠実」を基準にしたコミュニケーションを推進。 -
経営者自身が“リーダーの節度”を示す
便利さや豊かさに流されず、行動で規範を見せる。
→ 倫理を守る姿勢が、ブランドの信頼を生む。
私たちは、失って初めて気づくものを多く抱えています。
その代表が「健康」です。
手術や入院などの出来事を通して、当たり前だと思っていた日常の尊さを実感する――
誰もが一度は、そんな経験をするのではないでしょうか。
では、どうすればいいのか。
大切なのは、「怠惰な生活を絶対にやめろ」と言うことではありません。
“続けない”勇気を持つことです。
少し疲れたら休む。
悪い習慣に気づいたら、そこで止まる。
その小さな選択の積み重ねが、未来の自分を守るのだと思います。
日々の生活の中で、「続けない」という決断こそが、
最も前向きな健康習慣なのかもしれません。