「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」
のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう
本日は10月6日
理念と経営2025年10月号より
「特集」
伊那食品工業株式会社
代表取締役社長
塚越英弘(つかこしひでひろ)

「年輪経営」という挑戦を、とことん追求する
伊那食品工業は、無理をせず着実な成長を目指す「年輪経営」で、50期連続増収増益を達成している。
その経営を範とする財界人も少なくない。カリスマだった先代の後を継いだ塚越英弘社長が自らに課す使命とは。
P20抜粋
ポイント(要旨)
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年輪経営=持続の設計:過度な成長を追わず、毎年“年輪”を刻むように着実に伸ばす。利益や売上は社員の給料を上げるための手段。
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数値目標を置かない全社運営:会社が売上・利益ノルマを課さず、現場の自律目標で本気度を高める。
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年功序列は“制度より中身”:問題は制度ではなく働かない先輩。人柄重視・全員が挑戦する文化で不満を消す。
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R&Dに常時“1割”投下:全社員の一割以上が研究開発に従事=メーカーの使命は新しいものを生むこと。
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行動規範を“微習慣”まで落とす:右折入場を避け渋滞を作らない/前向き駐車で植栽配慮など、地域・他者配慮を日常運用に。
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掃除と継続:掃除を全員で徹底=環境が人をつくる。良い行いは続けるほど標準になる。
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使命の継承:「社員の幸せ」を最優先する“正しい道”を形式知化し伝播するのがトップの役目。
結論
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人を軸にした“環境設計→習慣→信頼→業績”の連鎖が、短期数値を超える競争力になる。
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トップの使命は、目的(社員の幸せ)をぶらさず、投資(R&D・人・環境)と日常作法で実装すること。この“年輪的複利”が最強の経営戦略。
自社への活用(水平思考 × 量子思考)
A. 目的駆動のKPI再設計
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会社KPIは「中央値賃上げ率/残業中央値の健全化/有給取得率/離職率」を主指標に。売上・利益は“賃上げ達成の手段”として従指標化。
B. R&D“常時一割”を実装
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「ラボ/Lab/Lab」を横串で設置。総工数の10%を試作・新体験・工程改善に固定配分。
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例:型紙×照明/和紙×インテリア/抹茶×3か国語ミニ茶会の月次プロト。
C. 微作法の標準化(地域配慮OS)
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物件運営:右折入場回避/前向き駐車/夜間騒音基準/植栽配慮を掲示・巡回で運用。
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体験運営:5S+掃除の見える化(開始前後5分)をお客さまにも体験化=“気持ち良さ”を商品に含める。
D. “数値目標なし”の代わりにチーム自律OKR-lite
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例:O「来月の体験満足度を“驚き”に」→ KR「NPS+20p/苦情ゼロ/体験→受注CVR15%」。現場が自分で決め、自分で回す。
E. 量子並行実験(30-60-90日)
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並行3本:①外商向け“一点物受注会”②在日企業迎賓ギフトOEM③サーキット来訪客→同日体験。
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30/60/90日でCVR・粗利・再発注率を測定→最良路線へ人員配分**40→70%**に集中(干渉強化)。
F. 組織の“掃除力”を可視化
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物件・工房・体験会場の清潔スコアを月次で棚卸し。写真+チェックリストで誰でも再現できる状態に。
G. 使命の形式知化
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「社員の幸せ手引き」(配慮・嘘をつかない・渋滞を作らない等の20項)を入社即日配布→90日レビュー。
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伝承は“語る”でなくやる場面設計(朝礼1分実演/掃除ローテ/接客フレーズ3定型)。
自社の哲学と照らして
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「東京からうらやましがられる地域」=“綺麗で配慮が行き届いた運営”と“静かな高品質”の積層で実現。見栄えより作法×継続がブランドを作る。
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“仕掛け人”主義=年輪投資(R&D1割・清潔OS・微作法)を地域標準にまで昇華し、他社が真似したくなる状態を先に作る。