「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」

のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう

 

 

本日は6月20日

理念と経営2024年6月号より
「巻頭対談」より

 

 TODAY'S
 
相容れないものを
融合させる経営力を磨け


渋沢栄一がまもなく新一万円札の顔になる。
経済人としての初の採用であり、満を持しての登場ともいえる。

そこで今回お招きしたのが渋沢思想の研究・普及活動を行ってきた

玄孫の渋澤健氏である。本誌連載「近代起業家列伝ー渋沢栄一が一目置いた逸材たち」の

著書・加来耕三氏との対談を通じて、不朽の名著「論語と算盤」の核心に迫る。

P07抜粋

 

 

1. 公益と私益の融合 渋沢栄一は、「論語と算盤」という言葉で、道徳と経済の融合を説きました。彼の経営哲学は、単なる利益追求ではなく、社会全体の利益を考慮するものでした。これからの経営者は、企業の利益と社会貢献のバランスを取りながら、持続可能なビジネスモデルを構築することが求められます。

2. 主体性の重要性 渋沢栄一は、自らの道徳観を主体的に決め、それを実践しました。現代の中小企業経営者も、自分自身の価値観や理念をしっかり持ち、それに基づいて経営判断を行うことが重要です。大企業と違い、中小企業は経営者の主体性が発揮しやすいため、自らの信念に基づいた経営が可能です。

3. イノベーションと価値創造 「論語と算盤」の「と」は、異質なものを融合させ、新たな価値を創造することを意味します。経営者は、異なる視点や方法を積極的に取り入れ、革新的なアイデアを生み出すことが求められます。この姿勢が、新しいビジネスチャンスを生み出す原動力となります。

4. 人を見抜く力と投資の重要性 渋沢栄一は、人を見抜く力を持ち、その人材に適切な投資を行いました。経営者は、社員やパートナーの才能を見極め、その成長を支援することで、企業全体の成長を促進することができます。また、適材適所の人材配置が、企業の成功に繋がります。

5. 社会的責任と持続可能性 渋沢栄一は、企業の利益を社会に還元することの重要性を強調しました。現代の経営者も、企業活動が社会に与える影響を考え、持続可能な発展を目指すべきです。CSR(企業の社会的責任)やSDGs(持続可能な開発目標)に基づく経営が、これからの企業の成長には不可欠です。

6. 主体的な追求と楽しさ 渋沢栄一は、自分が楽しいと思えることを徹底して追求しました。現代の若者も「楽しさ」を重視する傾向があり、企業も働く楽しさを提供することが重要です。楽しさを追求する企業は、自然と優れた人材が集まり、長期的な成長を遂げるでしょう。

7. 社会を俯瞰する視点 渋沢栄一は、常に社会全体を俯瞰する視点を持っていました。経営者も、自社の利益だけでなく、社会全体の動向を見据えた経営戦略を立てることが重要です。これにより、社会全体の発展に貢献しながら、自社の成長を図ることができます。