「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」

のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう

 

 

本日は5月13日

 

理念と経営2024年5月号より

ミタニ建設工業株式会社

代表取締役社長
三谷 剛平(みたに こうへい)

 

 

 

 

 TODAY'S
 
会社を変える
チャンスにしてみせる

 

就任前の官製談合を告発され、経営危機に陥った老舗建設会社の3代目社長。
だが、その逆境は、時代の変化に応じて会社を改革する契機となった。

その改革の軌跡とは

P52 抜粋

 

 

逆境をチャンスに変えるリーダーシップの力

逆境に直面した時、多くの経営者は圧倒されがちですが、ミタニ建設工業の三谷剛平社長の事例から学ぶべき重要なポイントがあります。彼は会社が直面した最大の危機を、根本的な改革の機会として捉え、企業を一新しました。

1. 危機を改革の触媒として利用する

官製談合によるスキャンダル後、三谷社長は、これを企業文化を一新する契機としました。企業の存続は単に経済的な問題だけではなく、社会的責任と信頼の回復にも直結しています。これにより、公共事業の指名停止という逆境を乗り越え、組織内の抜本的な改革を推進しました。

2. 組織文化の転換

三谷社長は、一代目のカリスマ的な経営から、よりオープンで参加型の経営スタイルへと舵を切りました。社員とのコミュニケーションを促進し、社員一人ひとりの声が反映される組織へと変化させることで、社内の雰囲気と業務効率が改善されました。

3. 新規事業への挑戦

公共事業の指名停止を受けて、三谷社長はメガソーラー事業への参入を決断しました。これにより、新しい市場での収益源を確保すると同時に、社員に新たな役割を提供し、モチベーションの向上にも繋がりました。

4. 社員第一の方針

社員とその家族への配慮を深めることで、三谷社長は社員からの信頼と支持を得ました。社員の福利厚生を重視し、誕生日会や家族を含めたイベントを実施することで、社員の満足度と企業への忠誠心を高めました。

5. 持続可能な成長のための基盤作り

危機を乗り越えた後、三谷社長は企業の持続可能性を確保するために、組織の構造を再評価し、全社員が参加するビジョン会を定期的に開催しました。これにより、組織全体の目標と方針が明確に共有され、持続可能な成長への道が築かれました。

 

 

三谷建設の事例は、逆境に直面した際に、それを乗り越えるだけでなく、会社を根本から改革する機会として活用する方法を示しています。経営者は、危機を迎えた時こそ、組織の弱点を正直に評価し、必要な変更を迅速に実施することが求められます。このプロセスを通じて、より強固な企業文化と経済的基盤を築くことが可能です。

 
経営者の覚悟は、会社を大きく変える際に不可欠です。明確なビジョンの設定、リスクへの積極的な対応、開かれたコミュニケーションの推進、組織文化の再構築、そして持続可能な成長戦略の追求が、その覚悟によって実現します。経営者が示す強い意志と勇気が、企業変革の成功を左右しますが多くの人が出来ないのも事実です。
私自身はこのような逆境に相当する環境をいつも作り出す必要性を感じます