「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」

のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう

 

 

本日は2月22日

理念と経営2024年1月号より
東京女子大学 内田 和成
アンカー・ジャン株式会社 猿渡 歩
 

 

 

 TODAY'S
 
経験に基づく”第一感"を研ぎ澄ませ

 

”充電"のグローバル・リーディングブランド「Anker」を擁し、コモディティ(汎用品)化した激戦市場への後発参入でありながら、「Anker」は「世界NO.1モバイル充電ブランド」の地位を獲得。
アンカー・ジャパンが創業からわずか10年で、売り上げ350億円超を誇る企業へと急成長できたのはなぜか。
猿渡歩CEOが実践してきた「1位思考」の経営術を、経営学者・内田和成が解き明かす。

P66

 

アンカー・ジャパンの急成長の背後には、戦略的な思考と実行があります。創業時、AnkerはAmazon.co.jpをメインの販売チャネルとして活用し、優れた製品を提供することで市場に受け入れられました。製品開発では、顧客からのフィードバックを活用して製品改善を行う「ソフトウエア的アプローチ」を採用し、これが製品の品質と顧客満足度の向上に寄与しました。また、顧客サポートを内製化し、直接顧客との関係を深めることでブランドの信頼性を高めました。これらの戦略は、競争の激しい市場での急速な成長とブランドの確立を実現しました。

 

  • 顧客中心の製品開発: 顧客の声を直接製品改善に活用することで、市場のニーズに合致した製品を提供し、顧客満足度を高めることができます。
  • 販売戦略の革新: 既存の販売チャネルであるAmazonを徹底的に活用し、その機能を最大限に使うことで市場にアプローチした
     1.Amazonを主戦場とする選択: 当時、多くの企業が自社ECサイトの構築や他の販売チャネルの開拓に力を入れていた中、アンカーはAmazonという既存のプラットフォームを主戦場として選択しました。これにより、初期の設立費用や販売チャネル開発にかかるリスクとコストを削減し、迅速に市場へのアクセスを実現しました。 
    2.顧客フィードバックの積極的な活用: アンカーは、Amazonのレビューシステムを製品改善のための重要なフィードバックツールとして利用しました。これにより、顧客の声を直接製品開発に反映させ、顧客満足度の高い製品を迅速に市場に提供することができました。これは、顧客中心の製品開発を実現する上で非常に効果的な戦略であり、Amazonという既存の販売チャネルを活用しながらも、その利用方法に革新をもたらした点で注目されます。
  • 顧客サービスの重視: 顧客サポートを内製化し、高品質な顧客サービスを提供することで、顧客との長期的な関係を築き、ブランドの忠誠心を高めることが可能です。
  • 組織文化と人材: 優れた人材を採用し、組織文化に合った人材を育成することで、組織全体としての目標達成能力を高めることができます。
  • リスクの積極的な取り組み: 安全な選択だけを追求するのではなく、計算されたリスクを取ることで新しい市場や技術に挑戦し、持続可能な成長を達成することができます。


    その他にも、カスタマーサポートの内製化、直営店舗の展開などから新しい製品カテゴリへの進出をするなど持続可能な成長が実現できていることです。