『ね、うし、とら…十二支のはなし』
中国民話より
ドロシー・バン・ウォアコム ぶん
エロール・ル・カイン え
へんみ まさなお やく

この絵本、ちょっと文が長いなあと最初思ったのですが、読むとちっとも長くなかったのです。

すごくひきこまれました。
はなしは昔話特有の繰り返しです。

十二支に選ばれた動物の内、うしとねずみのどちらが最初になるかってこと。

うしは強くて大きいといい、
ねずみは賢いといいます。

ほかの動物たちはそれぞれどちらがいいか言いましたが、ちょうど同じ数になり、決められません。

カインの絵は、中国の絵画を意識したもので、すばらしいです。色調をおさえています。
中国の自然は、中国美術のようで、水墨画のようなタッチもあります。さるのいる木の描写など。

中国の都は、地上に天国をつくろうとしたのかなとふと思いました。
中国文化の豊かさ、ある種の現世利益的な考え方に良いヒントをもらいました。

ねずみは皇帝に仕えているシュン・ユーに2倍の大きさにしてもらいました。

でもうしよりずっとずっと小さいままです。
それを見た町の人々は、驚きました。
あんなに大きいねずみは見たこともないと。
町の人々はうしを見ていませんでした。
それで、結局、町の人が、うしとねずみのどちらを最初にするか、決めたわけです。