梅雨だというのに真夏のように暑い日が続きますが、せっかくの好天なので、ベニバナヤマシャクヤクが咲く奈良の観音峯を歩いてきました。
7時半頃に観音峯登山口に到着。
駐車場の混み具合が心配でしたが、まだ少し余裕がありました。
登山届を提出して8時前にスタート。
コアジサイ。
出だしは杉の植林の中をジグザグと登って行きます。
きついところはあまりなく、とても歩きやすい道です。
観音の水。
ササユリ。
45分ほどで東屋のある休憩ポイント、観音平に到着。
さらに20分ほど歩くと樹林帯を抜け、見晴らしのよい観音峯展望台に到着。
東側、間近に稲村ヶ岳と大日山がよく見えます。
右奥は大普賢岳あたりでしょうか。
さらに右へと大峰山脈の連なりを辿っていくと、南側には弥山あたりの山々。
さて、お目当てのベニバナヤマシャクヤクは観音峯展望台周辺にポツポツと咲いていました。
きれいな赤ポコ。
登山道のすぐ横に咲いていた花があったので真上からも撮れました。
全体的には最盛期を少し過ぎつつあるのかなという感じですが、まだこれから咲こうとしている花も。
以前、学能堂山で見たときは6月の初旬でしたが、こちらは2週間ほど遅いんですかね。
(こちらの方が標高が高いとはいえ、たかだか+200mほどなのにそんなに違うものなのか...)
ただ、いずれの花も一所に一輪咲いているのみで、登山道から見える範囲では、2つ、3つまとまって咲いている花は見当たりませんでした。
(つぼみはあったんですが...)
観音峯のベニバナヤマシャクヤクの自生地は一見するとススキの草原で、ススキの中に紛れ込んで咲いているような状態なので、ひょっとしたらどこかに固まって咲いているところがあるのかもしれませんが、植生保護もされているので、登山道から見える範囲でいくつかきれいに咲いているのを見れただけでも御の字です。
あと、観音峯を登っていて気になったのはこの花。
展望台周辺など何箇所かで見たのですが、山登りでは見たことのない花だなと思って調べてみるとジギタリスという外来種でした。
どうやって侵入してきたのだろうか...
ベニバナヤマシャクヤクなどの在来種の生存を脅かさないか心配です。
観音峯の山頂へは展望台からさらに歩きます。
今日は暑さが心配でしたが、稜線上は涼風が心地よく、不快さはまったくありませんでした。
まだまだ新緑が鮮やかで気持ちいい。
立派なブナの木もありました。
山頂直前で見つけたフタリシズカの三連星。
ここまではすべて花後でしたが、ここへきてようやく咲いているのに出会えました。
ヒトリシズカもたくさんありましたので、その季節に登るのもよさそうです。
観音峯山頂(1347.7m)に到着。
登山口から1時間40分弱でした。
眺望はありませんが、展望台から大峰山脈が見渡せたので十分でしょう。
ここから先にも登山道が続いていますが、法力峠を経て洞川温泉に下山し、観音峯登山口まで戻るという周回コースをとることもできるようです。
ちょっとそのコースも考えたのですが、やっぱり今日は暑いので早く下山して帰りたいと思い、ピストンにしました。
今日はトータル3時間15分、11時過ぎに下山できました。
下山時の登山口はさすがに暑かったですが、登山中は汗だくになるほどでもなく、水分も1リットル程度で足りたので、早めに登ってよかったです。
観音峯は大峰で最も手軽に登れる山で、手軽であるがゆえに敬遠というか、後回しにしていたのですが、大峰山脈の眺望、新緑の稜線、希少種など見どころが多くてよい山でした。
今度はまた違う季節に洞川温泉への周回コースでも歩いてみようかと思います。