コロナ禍の今、京都に行くときに、混雑を回避するため、京阪電車のプレミアムカーをよく利用するようになったのですが、あるとき、車内で京阪電車の沿線情報誌を読んでいると、辻和金網さんの手編みの金網コーヒードリッパーが紹介されていました。
京都には古くから続く金網のお店がいくつかあり、焼き網、かご、茶こし、湯豆腐杓子などの生活の道具を職人が手編みで作っていることは知っていましたが、現代の暮らしに合わせてコーヒードリッパーまで作っているとは知りませんでした。
茶こしやかごのような半球形もそうですが、この円錐形という形の中で、ほぼ均一に編み上げられた亀甲文様が実に美しく、一目で気に入ったので後日買ってしまいました。
銅製とステンレス製がありましたが、そこは銅製で。
南部鉄器の鉄瓶と金網のドリッパー、そして焼き物のコーヒーカップ...コーヒー豆以外はすべて和。
ドリッパーが金網になったからといって機能的に優れているわけではなく、コーヒーの味も変わらないはずですが、なんだか不思議とコーヒーがおいしく感じます。
こういう工芸品ってのはいいものですね。