たそがれ清兵衛 (新潮文庫)/藤沢 周平- ¥580
- Amazon.co.jp
貧しく、風体もさえない下級武士たち。
しかし、なぜか剣に関しては凄腕揃い。
普段は日陰者の彼らがひょんなことからその剣の腕を揮い活躍する短編集です。
痛快!というほどの派手さはありませんが、フッと笑みが出るような読後感が心地よい作品ですね。
そして、まるで自分がその時代、その藩で暮らしているかのような感覚を抱かせる描写のうまさはさすがです。
ちなみに、映画「たそがれ清兵衛」はこの短編集に含まれる「たそがれ清兵衛」、「祝い人助八」、そしてこの作品には含まれていない「竹光始末」を合わせて原作としているそうです。
(ストーリーの中心は「祝い人助八」っぽいですね。)
映画のストーリーを期待して買うと「あれ?」と思うかもしれませんが、映画は映画、原作は原作、それぞれに味があっていい作品だと思います。