老いてゆくアジア―繁栄の構図が変わるとき (中公新書 1914)/大泉 啓一郎- ¥798
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アジア経済の将来を各国の人口構成の変化という観点から考察した本です。
年金、医療、介護...
少子高齢化社会に突入した日本は、今後、高齢人口の割合が急速に高まっていく中で、高齢者をどう支えていくのかという大きな課題を抱えています。
しかし、少子高齢化は日本特有の問題ではなく、先進国特有の問題でもありません。
発展途上国においても高齢化は進みつつあるのです。
中でも高齢化が顕著なのはアジアです。
NIES、中国、ASEAN...
”人口ボーナス”に支えられて著しい経済発展を果たした、あるいはその最中にあるこれらの国々もまた、やがては日本と同じような問題に直面するというわけです。
しかも、これらの国々は、いまだに年金制度や医療制度といった社会保障制度の整備が不十分です。
(形としては)社会保障制度が整っている日本ですらこれだけ問題を抱えているというのに、これらの制度が整っていないアジア各国が本格的な高齢化社会を迎えると一体どうなるのか...
アジア経済の将来も決して楽観視できるものではありませんね。