偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書 (た-5-1))/武田 邦彦- ¥777
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- 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか 」(未読) が話題となった武田邦彦先生の新刊です。
環境によいということで様々なエコ活動が啓蒙・実践されていますが、それらは本当にエコなのでしょうか?
エコと言われると我々消費者は「省資源」、「環境によい」と考えてしまいます。
しかし、ある一面だけを捉えると確かにそうは思えても、さまざまな視点から総合的に考えると、実はかえって資源を無駄に消費することになっていたり、環境に悪影響を与えていたり、はたまた企業や行政の利権の温床になっていたりということもかなりあるようです。
今のエコは宗教のようなものに思えます。
御利益があるかないか、極楽浄土へ行けるのかどうか、神のご加護があるのかないのか、定かではないが、賽銭箱に小銭を投げこみ、お布施をし、寄付をし、拝み、念仏を唱え、祈って、安心する...そんな感覚に近いのではないでしょうか。
しかし、何事も盲目的に信ずるのは危険です。
一生懸命エコ活動を実践し、それを自画自賛し、他人に同様の行動を勧めたり強要したりしたところで、それが実はただのエゴだったり、都合よく利用されているだけでしかなかったりするかもしれないのですから。
エコ、特にリサイクルに関しては日々疑問を感じていました。
この本はそんな疑問に裏付けを与えてくれる一冊です。
正直、この本に書かれていることがすべて正解なのかどうか、判断つかない点も多いのですが、行政や企業やマスコミから流される情報を鵜呑みにするのではなく、果たしてそれが本当にエコなのかどうか、様々な視点から考えて行動すべきなんだということを改めて考えさせられました。