ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)/堤 未果- ¥735
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ここ数年、格差の広がりが社会問題として認知されはじめた日本ですが、地球上にはそのはるかに先を行く格差先進国があります。
アメリカです。
アメリカ政府が強く推し進めてきた「新自由主義」思想に基づく政策は、公的サービスの分野にも市場原理を徹底し、教育、医療、災害対策など、本来、国が担うべき役割をことごとく民営化してきました。
その結果、社会の二極化が急速に進み、富裕層がますます富む一方、貧困層は貧困から抜け出せなくなり、中流層から貧困層へと転落するケースも急増しています。
そして、貧困から抜け出せなくなった人々が辿り着くのは...
いやぁ、衝撃的な内容でした。
アメリカと日本ではいろいろと事情は異なりますが、舵取りを誤れば日本もアメリカのようになる可能性があります。
(アメリカの場合は確信犯的にやっている嫌いはありますが...)
十分なセーフティネットを備えつつも、活力を削がず、前向きな希望を持てる社会を築くのは難しいことですが、我々国民一人一人も、国や自治体がおかしな方向へと暴走しないよう、より一層注視しなければなりませんね。