建築家とイエ創りを始めよう!Vol.20(番外編_4) | 建築家との家創りって?

建築家とイエ創りを始めよう!Vol.20(番外編_4)

前回までで、敷地についての調査は、おしまいでした。
敷地の状況が把握できたところで、次のステップに入っていきます。



さてさて。


今回は、とうとうクライアントの登場です。


どんなイエを創りたいのか、どんなところに「こだわり」があるのか。
家族構成から、駐車場の台数、予算や希望の広さ、間取りまで、そのときに思いつくだけでいいので、建築家に伝えてみてください。


ポイントは、


「この時、我慢しちゃだめ」


ということ。


イエ創りを楽しんでいくための大切な要素の一つなのですが、最初から「我慢」ばかりでは、楽しくなりません。
当然、予算があることなので、実現できることと、出来ないことはあります。
ただし、そのままズバリのカタチでなくても、その「こだわり」を実現する他の方法があるかもしれませんから。



話を戻しましょう。

では、このクライアントの条件や要望は。。。


■各種条件


・敷地面積;250㎡(75.6坪)
・希望延床面積:40~45坪
・家族構成:夫婦+子供2名 計4人
・予算:2800万円(建物本体+付帯工事+設計管理料+外構+諸費税)


■要望・こだわり


○デザイン・イメージ
・外観デザイン:シンプル+モダン
・内観デザイン:北欧モダン


○イエ全体のこだわり
・日当たりが感じられる家
・スキップフロア・半地下等への空間使い(天井高1.4mの収納部屋 等)
・南西側に隣家がある為、なるべく南西側を広く開けて欲しい(日当たり確保)
・夏涼しく、冬は暖かい家
・収納が出来る場所をより多く


○必要諸室
・LDKの他に(8畳フローリング+4畳畳部屋の続き間)
(将来、奥様が日本舞踊を教える場所として使用したい)
(LDKとは切り離したい=隣接させたくない)
・LDKの天井を高く(2Fまでの吹き抜けは希望していない)
・1Fのトイレ及び浴室は少し広め希望
・2Fにもトイレ希望
・ウッドデッキ希望
・テーブル及び椅子×4を置いて食事が出来るぐらいのテラス希望
・主寝室(10畳)・子供部屋(6畳)×2・書斎(2~3畳)
・主寝室はウォークインクローゼット、子供室は、クローゼット希望
・LDKに子供が勉強できるスペース希望
・キッチンは対面若しくはL型希望
・直接外部からアクセスできる、半地下の「蔵」のような収納希望
(床面積に入らないよう、天井高さは1.4m以下)
・物干しができるようなテラス希望


○外構
・車が3台置けるスペース (家族用2台+来客用1台)


以上です。



この要望をみて、どう感じましたか?


最初なのに、ずいぶんと要望がたくさんあると思った方が多いのではないでしょうか。


というのも、このクライアント。
これまでに、ハウスメーカー数社に計画案を作成してもらっていたんです。
そのやりとりの中で、要望を、よりハッキリさせていったんだと思います。
(ただし、その計画案では、満足のいくカタチが提示されなかったようなので、建築家とのイエ創りを
検討されたんです。)


以前、このブログ内で説明したのですが、ここまで具体的でなくてもよいので、ご安心ください。


「■各種条件」は、家族が増えるくらいで、大きな変更はないと思うので、伝えるとしても、
要望については、言葉で表現するのが難しければ、写真や雑誌の切り抜きでもいいんですよ。


写真があると、それを眺めながら、その写真のどこが気に入っているのか?という具合に
「こだわり」を抽出することができるんです。



それでも、「イマイチ具体的になっていかない」方。そんな方には。。。


今のお住まいからどう変わっていきたいのか、どんな所に不満があって新居ではどうしていきたいのか。
「日当たりを良くしたい」(例えば、現状、食事するのに照明が必要だからとか)
「収納を多く」(例えば、モノが多くてイエのアチコチに散らばって困っているとか)


こんな風に、現在の住まいから、どう変えていきたいかを考えると、より具体的な要望が引き出せるかもしれませんね。



ずいぶん長くなってしまいましたので、今回はこの辺で。
次回は、このクライアントの要望から、何をどう読み取っていくのかを説明していきたいと思います。
お楽しみに。。