今回から、少し趣向を変えて全12回程度の連載を書いてみたいと思います。

 

テーマは、

「AIが全部やってくれたら、人間は何をする?」

です。

 

きっかけは、昨夜テレビで見た「AIで人類滅亡」というテーマでした。

「AIで人類滅亡」と聞くと、AIが人間より賢くなって暴走し、映画のように人類を攻撃する

――そんな話を想像する人も多いと思います。

 

私も最初は、そんな話なのかなと思いながら見ていました。

ところが番組を見ているうちに、まったく別のことが気になり始めました。

 

そして考えれば考えるほど、

「これ、意外ととんでもないところまで話がつながるんじゃないか?」

と思ってしまったんです。

 

AIが人間の仕事を全部できるようになったら?

人間が働かなくなったら、誰が商品を買う?

働かないなら、税金はどうなる?

 

そもそもAIが食料も服も家も作ってくれるなら、お金って必要なのか?

働く必要がなければ、子どもが勉強する意味は?

 

そして最後には、

「人間って、何のために生きているんだろう?」

というところまで考えてしまいました。

 

さらに考えていくと、話は人間の歴史、文明、地球、宇宙、

そして「永遠とは何なのか」というところにまで広がっていきます。

 

そこで、これを一度の記事に全部詰め込むのではなく、

一つずつ全12回程度に分けて考えてみることにしました。

 

難しいAIの技術解説をする連載ではありません。

 

専門家でもない一人の人間が、

「もし本当にAIが何でもできるようになったら、私たち人間はどうなるんだろう?」

と、素朴な疑問を一つずつ追いかけていく連載です。

 

答えが出るかどうかも分かりません(笑)。

 

むしろ読んでくださった方にも、

「自分だったらどうだろう?」

と一緒に考えてもらえたら面白いかなと思っています。

 

それでは第1回。

「AIが全部働いたら、人間は何をして生きるの?」

から始めてみます。

 

昨夜、テレビで「AIで人類滅亡」というテーマをやっていました。

最初に聞いたときは、よくある「AIが人間より賢くなって、いつか人類を攻撃する」

みたいな話なのかなと思っていました。

 

ところが見ているうちに、私は別の意味で、

「これ、意外とあり得るんじゃないか?」

と思ってしまったんです。

 

AIが人類を攻撃して滅亡させる、という話ではありません。

もっと静かで、もっと身近な話です。

 

それは、

AIが何でもできるようになったとき、人間は何をして生きるんだろう?

という疑問でした。


人間は何のために働いているんだろう?

ものすごく単純に考えてみました。

人間が生きていくうえで必要なものを大きく分けると、

「着る」「食べる」「住む」、そして「遊ぶ」。

 

もちろん他にもいろいろありますが、だいたいこのあたりではないでしょうか。

そして、そのためにはお金が必要です。

 

だから私たちは仕事をする。

働く

お金を得る

そのお金で衣・食・住・遊を手に入れる

 

これが、今の社会では当たり前です。

では、ここにAIが入ってきたらどうなるのでしょう。

 

今でもAIは文章を書きます。

絵も描きます。

音楽も作ります。

動画まで作ります。

実際、最近の私はChatGPTを使ったり、Sunoで音楽を作ったり、

Vrewで動画を作ったりしているのですが、これが本当に面白い。

 

少し前なら専門的な知識や技術が必要だったことが、私のような普通の人間でもできてしまいます。

しかもAIの進歩は、まだ途中です。


人類はずっと「楽をするため」に進歩してきた

考えてみれば、人間の歴史ってずっとこれだったんですよね。

歩くのが大変だから、自転車を作った。

もっと遠くへ行きたいから、自動車を作った。

大量の人を速く運びたいから、電車を作った。

洗濯が大変だから、洗濯機を作った。

計算が大変だから、電卓やコンピューターを作った。

 

人間は長い年月をかけて、

「どうしたらもっと楽にできるか」

を考え続けてきました。

 

私が若いころなんて、携帯電話すらありませんでした。

待ち合わせをして相手が遅れても連絡できない。

「場所を間違えたのかな?」

「何かあったのかな?」

と思いながら待つしかありませんでした。

 

それが、たった30年ほどで今の世界です。

スマートフォン一つあれば、連絡も、地図も、買い物も、

銀行も、写真も、動画も、ほとんど何でもできる。

 

そして今度はAIです。

これまで機械は、人間の「作業」を楽にしてきました。

 

ところがAIは、

人間の「考えること」まで楽にし始めています。


では、その先には何がある?

もし、この進歩がこのまま続いたらどうなるのでしょう。

AIが事務仕事をする。

AIが契約書を作る。

AIがプログラムを書く。

AIが音楽を作る。

AIが映画を作る。

ロボットが工場で製品を作る。

自動運転で商品を運ぶ。

AIとロボットが農作物を育てる。

建物までロボットが造る。

 

もちろん、明日いきなりそんな世界になるわけではありません。

でも30年前の自分に、今のスマートフォンや生成AIを見せたら、どう思うでしょう。

 

おそらく、

「そんな時代、本当に来るの?」

と思ったはずです。

 

だったら30年後、50年後について、今の常識だけで

「そんなことは起こらない」とも言い切れません。

 

そして、もし本当にAIとロボットが人間の仕事のほとんどをできるようになったら……。

企業からすれば、最初は良いことだと思います。

人件費が減る。

24時間働ける。

休暇もいらない。

ミスも減る。

生産性も上がる。

利益も増える。

 

ところが、ここで私はふと思いました。

「あれ?」

人間が働かなくなったら、

人間はどうやってお金をもらうんだ?


「働かなくていい」は、本当に幸せなのか?

「AIが全部働いてくれるなら、人間は遊んで暮らせばいいじゃないか」

最初はそう思います。

でも、本当にそうでしょうか。

実は私は30歳くらいのころ、一度仕事を辞めて、

しばらく何もしていなかった時期があります。

 

最初は自由です。

朝起きる時間も自由。

会社にも行かなくていい。

好きなことをしていればいい。

 

ところが3か月もすると、

暇でしょうがない。

そして、とにかく一日が長い。

そのときはAIなんてありませんでしたから、今ならChatGPTで遊んだり、

音楽を作ったり、動画を作ったり、いくらでも暇をつぶせるのかもしれません。

 

でも、それを10年、20年、50年と続けたら?

そもそもAIがさらに進化して、

「曲を作りたい」

と言った瞬間に、自分の好みに完璧な曲を作ってくれる。

「映画を作りたい」

と言えば、数秒で完成する。

旅行に行けば自動運転。

料理もAI。

掃除もロボット。

 

何も努力する必要がない。

そうなったとき、人間は本当に楽しいのでしょうか。


人類が目指してきた「楽」のゴール

考えれば考えるほど、不思議な話です。

人類は何千年もかけて、

「少しでも楽に暮らしたい」

と技術を発展させてきました。

 

そして、もしAIによって究極に楽な世界を実現したとしたら、

今度は、「やることがない」

という問題にぶつかるのかもしれません。

 

働かなくていい。

家事もしなくていい。

勉強しなくてもAIが知っている。

欲しいものもAIとロボットが作ってくれる。

 

そんな世界で、朝起きた人間は何をするのでしょう。

私は昨夜、テレビを見ながらそんなことを考えていたら、

だんだん「AIで人類滅亡」という言葉の意味が違って見えてきました。

 

AIが人間を攻撃して、人類がいなくなる。

そんな派手な話だけではないのかもしれません。

 

人間がこれまで当たり前だと思ってきた「働く」「稼ぐ」「学ぶ」「努力する」

という生き方そのものが、少しずつ必要なくなっていく。

 

これも一つの大きな変化なのではないでしょうか。

 

そして、ここまで考えたところで、もう一つ大きな疑問が出てきました。

AIが全部働いてくれる。

企業は人件費が減って儲かる。

 

それは分かる。

 

でも――

働いていない人間には給料がありません。

 

だったら、

その企業が作った商品を、いったい誰が買うのでしょう?

 

AIが商品を作る。

でも、人間には買うお金がない。

……あれ?

これ、今の社会の仕組みそのものが成り立たなくなるんじゃないでしょうか。

考え始めたら、止まらなくなってきました(笑)。

 

次回は、

「AIに仕事を奪われたら、誰が商品を買うの?」

というところから、もう少し考えてみたいと思います。

 

【第2回へ続く】