マイクロエースの「52席の至福」 | MODELと日々の徒然と

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 先日入線のスペシャルトレインから。


 この春、子供の進学に伴い子供用のノートPCを見立てたのですが、その際に新たに万単位のポイントが貯まったので何か自分へのご褒美でもと思い立ちました。
 とはいうものの、大概の新製品は行きつけのショップに予約していますし、衝動買いしたくなるような現行モデルもとっさには思いつけません。
 (そもそも田舎の事ゆえ品ぞろえもそう大した事がない)

 そんな折にふと目に付いたのがマイクロの西武4000系「52席の至福」です。
 今回のポイント買いは言ってみれば一種のお年玉の様な物ですから、買うのもそれに相応しいおめでたい車両(と言うか編成)が似合う気もしましたのでw

 丁度お値段もポイント相応でしたので春のボーナスのつもりで購入しました。

 この編成は西武の近郊型である4000系をベースにした「走るレストラン」
 最大でも52人しか乗れない設定ですが西武沿線の秩父をモチーフにした一流シェフの手になる様々な料理を味わいながら沿線風景を愉しむという趣向のスペシャルトレインです。


 この手の車両は私鉄を中心に近年増える傾向にあり富士山麓電気鉄道の富士ビュー特急も事実上は「お菓子電車」ですし、JRの東北エモーション号も弁当系とはいえかなり豪華な食事を出してきます。
 まあ、通常列車から食堂車が消えて久しく、どうかすると幹線級の特急電車ですら車内販売をしなくなっているこのご時世「車内でゆったり食事を愉しむ観光旅行」というのはいいなと思います。
 形態こそ普通の4000系(とはいえラッピングに相当な手間をかけて特別感を出してはいますが)ですが、この列車のウリは何といってもインテリアでしょう。

 KATOの「東北エモーションタイプ」みたいに外見だけ似せて室内は普通の車両、なんて事はこのモデルにはなく、4両それぞれ異なるインテリアを新規製作。
 しかもレストランスペースの1,3号車にはOE88並みにテーブルライトが点灯する趣向もあります。
 一方で4両目のフリースペースの「文字通り何もないドンガラ感」まで忠実に再現していたりしてw
 私ならジオコレの結婚式フィギュアでも載せて「走る披露宴」でも試すところです。

 走行性は相変わらずいつものマイクロのそれで、動力車の床下の一塊感が丸出しなところも相変わらずです。
 もっとも普通に走らせる分には不満はありませんし、テーブルランプの点灯ギミックは4連の電車としてはなかなかいい雰囲気を見せます。
 ただ、スペシャルトレインらしさの点で他の優等列車に比べると取って付けた感が強いのがこの列車(模型としてではなく)の弱みと言えば言えます。
 事実、本製品の発売は一昨年ですが当時のわたしは全く注目していませんでしたし、敢えて財布を開くのも躊躇われましたから。その理由のひとつが実車の華のなさだったのは確かです。

 ですがいざ実際に入線させてみると、元々観光地を想定していた竹取坂周辺のシーナリィには良く似合う編成でした。その意味では我ながら好い拾い物をしたものだとw