春花秋月検証 愛という言葉の重さ3 加筆修済み(:_;) | **arcano**・・・秘密ブログ

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韓流、華流ドラマその後二次小説、日本人が書く韓流ドラマ風小説など。オリジナルも少々。
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物語を書く上ではかなりドラマを何度も繰り返し見ます。それこそ両手以上見返します。

 
見ているともう秋月の切なさが痛々しくもなり、蕭白の不器用さ、春花の罪深いほどの優しさや思いやりにちょっと辛くなります。
 
まずはここ。
 
白の父が亡くなった後、父が魔教の洞主の妹上官恵との愛で奥義を極め、その結果洞主を倒し、恵を利用した為にできた偉業であると李剣凌より知らされた白。
心が乱れ、竹林にいた所、現れた春花。
 
春花は蕭原の偉業は損なわれないと慰め、星をつかまえて白に渡しました。
手の中の白い碁石はあの目指す父以上の英雄という星。
 
それを手にし心が揺さぶられる白。
春花の思いやりや温もりに触れ愛が生まれました。元々好意的に思い始めていたのでね。
 
しかし、春花は同時に…
恵と秋月の孤独を思い出します。
氷蚕珠を眺めながら…
 
 
春花の心に、秋月の心の闇、孤独をどうにかしたい気持ちが生まれている。
この時春花は兄を心の奥で呼んでいます。。無意識に。
 
 
兄を探す春花。こういうのは…なんでしょう。
意図せず、自然と生まれた感情なんです。
なぜ、非のない花家の人々を惨劇に見舞わせた憎いはずの男を、孤独の秋月を心配したり気がかりに思うのでしょう?
 
この時には既に秋月に対しての何かしらの情を宿している春花。
氷蚕珠が輝く時、それは近くに片割れの珠がある。
光る珠を見て近くに秋月の存在があると顔を上げ
『兄上!』と呼ぶ春花。
 
『私にも星をくれないか?』
 
と姿を表す秋月
 
 
心配していた春花に見せてしまった秋月の孤独。
春花の心配が珠を通じて兄を呼び寄せたけれど…秋月は現れたくはなかったのではないかと思います。
 
 
春花の顔は見たい。でも蕭白とのやり取りを見た今は見たくない。
李剣凌の語る上官恵。
自分の知らない恵のもう一つの顔を知りダメージも負っていました。本当は誰かに支えて貰いたかったのは秋月の方かも知れない。

そんな切なさが見て取れて胸が詰まりました。
 
そしてすぐに姿を消す秋月。
 
いつだって春花の呼び声に応える秋月の心。
呼ばれれば出ては来る。でも・・・誰にも会いたくはない。相反する想いを浮かべる秋月に対して
泣きそうになりました。なけなしの母性がキュンと・・・
 
秋月は・・・千月洞の蓮池を臨みながら酒を煽っていました。
以前の検証記事にて【蓮】の効能について書いたと思いますが、蓮には心を安定させる安息の効果があります。
それを鑑みるとこの時の秋月はやはり心が乱れていたのでしょう。
 
 
心配する葉顔に問います。「上官恵を知っているか」と。
簫白の父原の葬儀に現れた李剣凌が言う原によって人生を狂わされた女上官恵。
誰かに似ている。そう、無邪気で屈託がなく誰のことも信用してしまう。
自分の事も兄だと言われれば愚かにも信じ、この千月閣に連れてきたときは洞の寒さに「兄上は寒くない?」と兄の心配をしたり・・・
だからこそいつも気になり心配し何かと自ら出向いて助けてしまうあの春花のようだと・・
 
自分の知る上官恵とは似ても似つかない母のもう一つの顔でした。
そうです、ここで語られる事実は結局秋月の深層では愛に餓えていたという事なのです。
春花を【洞主の妹】だと位置づけたのは心の現れ。母を投影しています。
母を求める心です。
(春花役の露思ちゃんの歌うOP主題歌にあります「マザコン男」は秋月のことです。←絶対そう)
 
父を亡くした簫白を慰め、夜空を仰ぎ星を取っていた。
簫白に優しく接する春花を秋月は見ていました。いえ、いつも見ているのです。
 
ストーカーレベルですけど。
 
 
似ているからこそ母の様に愚かな情で傷つき身を滅ぼしていくのを阻止せねばならない。
春花を守らねばならないと強く心に刻み込む。母への憎しみや絶望の隙間にある思慕。
そして簫白の春花に対する心の動きもわかっている。鳳鳴刀の鼓動も知っている。けれど所詮はいくら愛する女子であっても結局は
簫家の、鳳鳴山荘の盟主である白には義が一番な信条は変えられないだろう。
かつてその父原がそうであったと同じで。【鳳鳴】の二文字が入った刀には勝てない。恵を裏切ったように春花も傷付けるであろうと。
 
 
そこに何があるのか。それは未だ秋月も気付いていないながらずっと欲していたものが存在している。
【家族】の温もり。
春花の兄へ見せる思い遣りはそれ自体が家族の思い遣りなのです。
そして甘えたり我儘に振る舞う事も・・・兄妹だと思うからこそ飛び込んでくる。
 
実の兄ではないと知った春花に「いったい何が望みなの?」と聞かれ、花闕に扮した秋月は言いましたね
 
この時、秋月の一瞬の表情がずっと気になっていたので
『家族がいる感覚を味わいたかった』というのがやっぱり本心だったのねと納得しました。
そうです。秋月の物心ついた時からずっと欲しかったもの。それは【家族】でした。
(なので私はどうしても秋月に家族を与えてやりたかったのです)
 
以前の検証で春花の小悪魔的発言と言いましたがこういう一言一言が家族愛に餓えた狼には罪の重いパンチなんです。
 
氷蚕珠での競争だって、、、兄弟、姉妹がいれば布団をかぶってやっていたでしょうし。
 
【魔境の千月洞洞主・上官秋月】ではなくただの秋月。
純粋に兄として接してくる春花に秋月の人間に対する偏見が次第に変わります。
無邪気で素直で・・感情を露わにする。そりゃあ変わってくるでしょう。
今まで周囲には夜叉に変貌した母か機械の様に無機質な人間しかいなかったのですから。
 
何でも叶えると言った秋月に
 
突拍子もない願いを言ってみたり。
悪びれもせずに頼みごとをする愛らしい春の花に、氷塊であった心が溶け出しているわけです。
 
 
話を戻しますが、
 
だからこそ、兄として春花を守らねばならないと誓うのです。
 
複雑で難解ででも不器用で・・・大切にする術も知らない秋月。愛さない理由あります?ありませんよ!


4へつづく