そう遠くない未来のロサンゼルス。他人に代わってその相手への想いを手紙に綴る“代筆ライター”のセオドア。仕事は順調だったが、その一方で離婚調停中の妻キャサリンとの思い出を、別れて１年経った今も断ち切れないでいた。そんなある日、最新式のＡＩ型ＯＳ“ＯＳ１”の広告を目にしたセオドアはさっそく自宅のＰＣに取り込むことに。すると起動した画面の奥から聞こえたのは、“サマンサ”と名乗る女性の声。それは無機質で事務的なＡＩとは思えないほどユーモラスかつセクシーで、バイタリティーに満ち溢れる人間のようだった。サマンサをすぐに気に入ったセオドアは携帯端末にも彼女をインストール。こうして常に一緒のふたりは新鮮で刺激的な日々を過ごし、いつしか恋に落ちていく。そしてついに、セオドアはキャサリンとの離婚届に判を押そうと決意。しかし、再会した彼女の前でＡＩとの交際を打ち明けたことをきっかけに、セオドアとサマンサそれぞれの想いがすれ違い、ふたりの関係に異変が生じていく…。
こちらは２０１３年制作の アメリカ 映画になります
監督は スパイク・ジョーンズ でありまして、「マルコビッチの穴」や「かいじゅうた
ちのいるところ」等の作品があり、今作で４本目の監督作品になります この作品の
脚本でアカデミー脚本賞を受賞しておられます
少し、クセのある作品が多いイメージがあるのですが、今作は、その中ではかなり観
やすい作品なのではないでしょうか？ と、言ってもＯＳに恋する男のお話なのでは
ありますが、、、
主演は ホアキン・フェニックス 演じるセオドアという男で、彼は他人の手紙を代筆
（パソコンに喋ってＯＳが勝手に書いてくれるのですが）の仕事をしていて、それな
りにリッチなのですが、妻との離婚調停中で、中々、踏ん切りが付かず、ウジウジと
した毎日を送っていたのですが、ある日、最新式の ＡＩ（人工知能）の広告を見て Ｐ
Ｃ にインストールしてみるのです。すると女性の声で、様々な会話を楽しむ事が出来
るのでありました
ＡＩ の声は自分をサマンサ と名乗り、面白がった彼は携帯端末にもインストールし
て、常にサマンサと時間を共にしていくのですが、いつしかお互いに、人間とＡＩ と
いう壁を越え、「恋人同士」のような関係になって行くのであります、、、彼女を胸
ポケットに入れ、（カメラで彼女には見える設定のようです）ビーチにデートに出か
けたり、ついには ＡＩ とのセッ〇ス（テレフォンセッ〇ス）
までするのでした
ＳＦ映画だと、何かの策略や、洗脳などへ向かうのでは？と勘ぐってしまいそうです
が、何とこちらは純粋な、「愛」 ラブストーリーとして描かれて行きます そして恋
愛映画でもよくあるのですが、どちら共に、独占欲のような物が芽生えるのですが、
それによって関係が崩れ始めてしまいます、皮肉にも ＡＩ は勉強し、進化していく物
なのです 最終的に、彼は妻との離婚を認め、サマンサ との別れも受け入れます
個人的な見方になりますが、この作品は セオドア という男が、自分自身の過ちを正面
から見つめ、愛という無償の物に気付くまでの物語だったような気がします 勿論他
にも、人間が恋する事について描いていますし、劇中のセリフ 「恋とは、社会的に認
められた狂気だ」という言葉にハッとさせられましたし、ある意味リア充の彼（友達
も多く、良い家にも住んで、知り合いから紹介された恋人候補も綺麗で、セオドア さ
えＯＫならばお付き合いも出来る状態）にもかかわらず、それでも本人は孤独を感じ
ているなんて、、、
人は何故、他人を求め、その都度、孤独感を増すのでしょうか？理屈では矛盾してい
ると解ってはいるものの、、永遠の謎であります 
サマンサ は声だけの存在でしか
ありませんが、実態が無くても、恋する事は出来るのですね
映画俳優や、芸能人も、スクリーンやテレビでしか見なければ、それに近いですもの
ね その サマンサ の声を スカーレット・ヨハンソン が演じていて、この声だけでロ
ーマ映画祭で主演女優賞を獲得しておられます 他に エイミー・アダムス や、 ルー
ニー・マーラ も出ています 撮影も美しいですし、美術、衣装も凝った作品になって
おりますので、好みは分かれるかと思いますがちょっと変化球の作品をお探しの方、
純愛物を観たい方にはよろしいかと思いますので、機会があったらご覧になってみて
下さいませ
では、また次回ですよ～！ 
