ブリュッセルの街に家族と一緒に暮らしている神様は、自分の部屋のパソコンで世界を管理し、面白半分で事故や災害を引き起こしている。そんな父に憤慨した10歳の娘エアは、それまで一歩も出たことがなかった街に出ることを決意。しかし、家出の前に立ち入りを禁じられている父の部屋に忍び込んでパソコンを触った彼女は、間違えて世界中の人々に死期を知らせるメールを送信してしまう。エアは人間たちを救済しようと街に繰り出し、そんな娘を追って神様も街に出るが……。

 

 

 

 

 

 

こちらは2015年制作の ベルギー、フランス、ルクセンブルク の 合作映画にな

 

ります カチンコ ブラックコメディをファンタジーという、糖衣でコーティングしたような

 

味の作品です。

 

 

 

 

原題を直訳すると、「新・新約聖書」という意味らしいのですが、自分で創造した人

 

間を、パソコンを操り、イジメては楽しんでいる父親の「神様」(まるで、一日中ネ

 

ットゲームをしているオタクのようです) こちらはかなりDVの夫なのであります 

 

そして「女神」の母親は、そんな主人の言いなりになって、普段は口も利く事も許さ

 

れ無い状態です 長男の「イエス」は、多分そんな父を嫌って、家を出て父の怒りを

 

かい、張りつけになったようです 今では家の中で、小さな像と化して置かれている

 

有様 (父の目の届かない時は、コッソリと動けるのですが)バレエ

 
 
 
 
そんな家族の中で育った10歳の長女 「エア」 は、父の神様の行動に嫌気が差し、兄
 
に相談すると、新しい新約聖書を作るよう助言され、使徒を6人作るよう言われます
 
エアは家を出る前に父の部屋に忍び込み、無造作に6人の使徒候補を選び、父の管理
 
していた人間の死期のファイルを全人類にダイレクトで送信してしまうのでした
 
そして家を飛び出した エア は、たまたま知り合ったホームレスの老人を書記に従え、
 
使徒を一人一人訪ねて行くのでした  足
 
 
 
 
神様から死ぬまでの日にちを、メールで知らされた人間達は、後数日の人も居れば、
 
まだ100年という人もいて、様々に人生を考えはじめるのであります このあり得
 
ないお話なのですが、やはり映像のマジックでしょうか?この世界にどんどんと引き
 
込まれてしまうのです
 
 
 
 
使徒を訪ね歩く エア その都度、その人物の今までの過去が、短い回想のように紹介さ
 
れる構成になっていて、ファンタジックで面白い見せ方で、素敵であります流れ星
 
エアには、未熟ながら色々な能力があって、その一つに、人の身体に耳をつけると、
 
その人の音楽が聞こえてくるのです音符 「あなたの音楽はラモーの鳥のさえずりよ」
 
「あなたはヘンデルよ」と教えてくれます 私も教えて欲しいのでした
 
 
 
 
こうして エア は少しずつ人々を癒して行くのですが、怒った神様は エア を追って人
 
間の世界にやって来るのですが、神様本人は、パソコンが無いと何も出来ないのであ
 
りました PC よって変人扱いになって、警察のお世話になってしまう始末に、、、
 
夫が留守中、妻の女神は、家事の掃除中誤ってパソコンの電源を抜いてしまいますびっくり
 
今まで活躍していなかった女神が、ここから活躍しだします 神様だけが触る事が出
 
来ていた、パソコンの電源を入れ直し、操作も、ままならない感じでいじり始めると
 
なな、なんと !! 世界が、、、地球 であります
 
 
 
 
神様なんて、所詮こんなもので、新約聖書も、誰かが後から勝手に書いた物で、そん
 
な物に縛られている人生なんてどうなの?という、シニカルなメッセージをブラック
 
と、ユーモアとファンタジーで、かき回したような作品であります 映像もなかなか
 
凝っていて、手だけのダンスや、鳥の群れのダンスシーンや、骨だけになった魚の歌
 
唱シーン等々魚しっぽ魚の骨魚あたま
 
 
 
 
戦争、ジェンダー、障害、やまい、、、人間世界の様々な問題を吹き飛ばすような不
 
思議な快作となっていますので、見かけたらちょっと手に取ってみてくださいませね
 
そうそう、エンドクレジットの最後まで、ご覧になって下さいね ある人の落ちがあ
 
ります
 
では、また次回ですよ~! バイバイ