米テキサス州に住む6歳の少年メイソンは、キャリアアップのために大学に入学した母に伴われてヒューストンに転居し、その地で多感な思春期を過ごす。アラスカから戻って来た父との再会や母の再婚、義父の暴力、初恋などを経験し、大人になっていくメイソンは、やがてアート写真家という将来の夢を見つけ、母親のもとを巣立つ。12年という歳月の中で、母は大学教員になり、ミュージシャンを目指していた父も就職し、再婚して新たな子が生まれるなど、家族にも変化が生まれていた。

 
 
 
 
 
 
こちらは2014年公開の アメリカ 映画になります アメリカ
 
長い事、観なきゃな~と思いつつ、微妙な上映時間もあって(166分)ちょっと避
 
けていたのでありますが、今回、鑑賞してみる事にしました
 
 
 
 
海外では、かなり評価の高い作品だったのを、後になって知ったのですが、多少、日
 
本と違う環境だからか、、はっきりとは、私にはその評価がピンとこない物があった
 
のは事実ですが、とにかく日本タイトルから分かるように、主演の エラー・コルトレ
 
ーン 演じる メイソン少年を12年間という時間を、実際にかけて、大人になるまでを
 
撮影したという、何とも、破格な手法で製作された作品であります !! 当然ながら
 
彼以外の出演者も、それだけの期間をこの作品に関わる事になるわけで、それが実現
 
して、一つの作品として完成して、公開出来たというだけでも、凄いのであります
 
 
 
 
そう考えると、逆によくこの時間で監督として、収められたな~!とも思ってしまい
 
ます あれも使いたいし、このシーンもカットするには惜しいし、、ってなるでしょ
 
うしね そして、よく途中で飽きなかったな~とも思ってしまうのでありましたが、
 
映画を観れば、自ずと答えは出て来るのです、それは、ストーリーが何処にでもあ
 
る、誰しもが経験する、普遍的なお話だからなのです
 
 
 

 
 
皆が経験したであろう、幼少期や、思春期 親との衝突や、引っ越しによる環境の変
 
化 他人との、出会いと別れ 大人に対しての不信感や、行きどうり、、等
 
それをこの作品は、実際の 「時間」 という物をかける事で、圧倒的な説得力をもって
 
語りかけて来ます 時計 それゆえ、ドラマチックな、映画的な展開が無いにも関わら
 
ず、お話の中に引き込まれるのです
 
 
 
 
主人公であるにもかかわらず メイソン は、何とも淡々としています どちらかと言え
 
ば、彼の母親の パトリシア・アークエット や、実の父親の イーサン・ホーク の方が
 
アクティブで魅力的で、そちらの方に私等は感情移入してしまいましたラブラブ 男運の無
 
い母ですが、子供を育てる責任感は人一倍の彼女 そして、子供を愛してはいるが自
 
分自身の生き方を、未だに見つけられない父親 (この二人は役にはまっていました)
 
 
 
 
個人的には イーサン が出て来るとテンションが上がりました 彼らしい役どころです
 
な 後半の メイソン が家を出る場面で、彼を送り出す母親とのシーンは、立派に育て
 
た自信と同時に、親として、女としての悲しみを、見事に表現した場面になっていた
 
と思います 劇中、何年か経っているにも関わらず、何年後、というようなクレジッ
 
トが出ないのも良い効果になっていたように思えます
 
 
 
 
ラストの メイソン のセリフ 「時間は途切れない。一瞬というのは、、、常に今ある
 
時間のことだ」 これに集約された思いの映画であると思います メイソンに流れた
 
12年の時間と同時に、彼の母親、父親にもそれぞれの時間が流れていた訳で、12
 
年という、流れた時間こそが、この作品の真の主人公だったのではないでしょうか? 
 
それを166分という時間で見れてしまう、恐ろしい作品でありました
 
 
 
 
途中、ある時期に パトリシア アークエット が急に太っている時期があって驚きまし
 
たが、なかなか体験する事の出来ない映画的体験をさせてくれる作品でございますの
 
で、機会がありましたら、ご覧になってみて下さいませね
 
では、また次回ですよ~! バイバイ
 
 

 
 
 
 
劇中に流れる曲です、良ければお聴きください音符