日本の魔法少女アニメにあこがれる少女とその家族がたどる、思いがけない運命を描いたスペイン映画。
白血病で余命わずかな少女アリシアは、日本のアニメ「魔法少女ユキコ」の大ファン。ユキコのコスチュームを着て踊りたいというアリシアの夢をかなえるため、失業中の父ルイスは高額なコスチュームを手に入れようと決意する。しかし、そんなルイスの行動が、心に闇を抱えた女性バルバラや、ワケありな元教師ダミアンらを巻き込み、事態は思わぬ方向へと転じていく。
こちらは2014年制作のスペイン映画でございます
タイトルからイメージした作品とはかなり内容にギャップのある作品になっておりま
したよ
映画は大きく3つのテーマに分けられ、それぞれ、「世界」、「悪魔」、「肉」と
いったタイトルが付けられた章に区分けされています、が、それぞれが独立したお話
というわけではありません
主だった登場人物は5人で、白血病を患った12歳の少女アリシアと、その父親の
ルイス。
何かの理由で精神を病んだ女性バルバラと、その夫アルフレード。 刑期を終え出所
した元教師のダミアン。
この5人の運命が複雑に絡み合い、ある運命へと物語は進んで行きます
始まりは、白血病のアリシアの書いたノートを見た父のルイスが、彼女の夢にあった
「魔法少女ユキコ」の衣装を着て踊ってみたい。というものを発見し、それを叶えさ
せてあげたいと願う事から始まるのですが、(その次の夢は、13歳になりたいと
いうものでした、、)
失業中でお金がありません、その上その衣装の金額が90万円!悩んだ彼は夜の宝石
店のショーウインドーを眺め、ブロックを投げようとするのですが、その時、振り上
げた腕に落ちて来た物が、、!
そのある事がきっかけでバルバラという女性に出会うルイス
彼はこの裕福そうなバルバラから、お金を巻き上げる手だてを考えだすのですが、、
ここから物語はバルバラという女性の不思議な世界を軸に展開しはじめていくのです
てっきり私は、この白血病のアリシアと父親のルイスのお話がメインの、はかなくも
悲しい物語が進んで行くものとばかり思っていたのですが、全く何処へ向かって行く
のか分からないストーリー展開になって行きます (°Д°;≡°Д°;)
そもそも映画のオープニングからそんな予感は始まっていたのです、幼い頃のバルバ
ラと教師時代のダミアンの会話「2+2=4これはいつの時代でも変わる事はない」
と、何かを暗示しているようなセリフ。 父親のプレゼントした衣装に足りなかった、
魔法のステッキ。
バルバラの鏡に入ろうとしてできた額の傷。 宝石店の前に落ちていたパズルの1ピー
ス。
バルバラがお金を工面しようと向かう屋敷と、なぞの黒蜥蜴の部屋。 ダミアンの作っ
ていたパズルの行方不明の1ピース。 まさにさまざまなパズルがちりばめられた映
画なのでありました
それを計算された無駄のないカメラと編集で仕上げられております、これが長編デ
ビュー作とは思えぬ才能とセンスなのでございます
これは実写ダークサイド版の 「魔法少女バルバラ」の物語であります そう考えると
意外とおさまりの良い解釈なのではないかと思います
ただ、アリシアがメインのお話もみて見たかったと思うわたくしも確かに居るので
した(何せこのアリシアがとっても可愛い~のですもの) (●´ω`●)ゞ
この「愛」と、1ピース足りないが、ために (それこそが人生には大きい) 起こる
悲喜劇をこの機会に是非ともご覧になってみてはいかがでしょうか?
では、また次回ですよ~!