パキスタンのペシャワール。15歳の孤児ジャマールは難民キャンプで育ち、低賃金の工場で働いていた。そしてもう一人、家族で経営する家電販売店を手伝うジャマールの従兄弟エナヤット。2人はある日、ロンドンへ旅立つことになる。
エナヤットの父親が息子の将来を案じて密入国業者に大金を払い、エナヤットを親戚のいるロンドンに向かわせようとしていたのだった。ジャマールも英語が話せるため同行することに。そして、いよいよ彼らは自分たちの新たな未来と希望を胸に抱き、6400キロ彼方の亡命先へ死と隣り合わせの旅に出る…。
イギリス人監督の マイケルウインターボトムの、2002年の作品で
2003年にベルリン映画祭で、金熊賞に輝いた作品です
主演の二人は、実際の難民キャンプの出身の素人で、出演者のほとんどが素人さん
監督の出身地のイギリスで、実際に港のコンテナから、58名の、中国人の密入国者
の遺体が発見されるという事件があり、そこから映画化の発想が生まれたそうです
この映画もかなりリアルに撮られていて、不法入国業者が何人も間に入ってトラック
の荷台に隠れたり、コンテナで船に積まれたりと、あらゆる手段で国境を越えていき
ます
時に検問所で捕らえられたり、拘置させられたりと、それでも彼等は、新天地に向
かって進んで行きます
カメラは、デジタルカメラで撮影されているので、より臨場感があり、彼等の体験
する出来事をこちらも共有させられます
この主人公を演じた少年は、撮影後、実際にイギリスに移民申請をしましたが、却下
されるも、特例で18歳の誕生日まで、イギリスに居る事が許されたという、事実
と映画の境界が無くなるような事も起きています
非常に難しい社会的問題で、どうのこうのと言える事ではありませんが
こんな世界が、こんな人達が、同じ時間に、同じ地球に、確かに存在するという事実
を認識して、今のこの日を生き抜かねば!と思う僕でありました
あぁ、それでも世界は回っていくわけで、、、
では、また次回ですよ~!