ハリウッド版「ゴジラ」シリーズの「GODZILLA ゴジラ」(2014)、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」(19)と、「キングコング:髑髏島の巨神」(17)をクロスオーバーして描く「モンスターバース」シリーズの第4作

 

 

 

 

 

          

     -  GODZILLA VS. KONG  - 監督 アダム・ウィンガード

 

 出演  アレクサンダー・スカルスガルド、ミリー・ボビー・ブラウン、

                                                                                 レベッカ・ホール 他

 

こちらは2021年制作の アメリカ映画 アメリカ です。(113分)

 

 

 

 

  ゴジラが怪獣の王として君臨してから5年後、コングとゴジラに古くから因縁がある事が判明し、怪獣の調査を行っている研究機関「モナーク」は髑髏島に前哨基地を設置し、ゴジラから守る名目でコングを収容していた。 しかし既に基地内では収容できないレベルにコングは巨大化していた。 同じ頃、陰謀論者のバーニーは、巨大テクノロジー企業 「エイペックス・サイバネティクス」 が何かを企んでいることを突き止め、5年前から技師としてペンサコーラにある本社に潜入し調査を行っていた。 

 

 

 

 

だがそこに突如としてゴジラが襲撃、命からがら生還したバーニーは、破壊し尽くされた社内で謎の装置を発見する。 その後、エイペックスのCEOウォルター・シモンズと、5年前に亡くなったモナークの生物学者・芹沢猪四郎博士の息子である芹沢蓮は、かつてモナークに所属していたネイサン・リンドのもとを訪れる。 二人はゴジラを倒す新兵器製作のため、怪獣達の故郷であり彼らの力の源がある地底に存在する空洞を目指していた。 

 

 

 

 

それを承諾したネイサンは、かつての同僚であるアイリーンの協力を仰ぎ、コングの帰巣本能を利用して地下空洞世界を探索しようと決める。調査隊にはネイサンとアイリーンに加え、ウォルターの娘マイア、コングと共に育った少女ジアが加わり、一行は大艦隊でコングを髑髏島から南極へ移送する。 だが南極まであと少しとなったタスマン海にて、コングが島から出てきたことを察知したゴジラが襲撃、両者の激しい戦いが幕を開ける、、。

 

 

 

 

何か久々に映画館で映画を見ようという事になり、上映している作品を調べてみた私と知人。 日本映画というチョイスはハナから無く、マーベル映画もよく知らないし、「100日間生きたワニ」は地雷っぽいしと相談した結果、一応シリーズも観ているし、大きなスクリーンの爆音でストレス発散も出来そうという事でこちらを観る事に決定いたしました

 

 

 

 

上のあらすじにあるように、一応のストーリーというものがあるにはあるのですが、それは建前として大きなゴジラと大きなコングが海や香港を舞台にケンカ上等の大暴れバトルを繰り広げるという、ただそれだけを楽しむ映画に仕上がっています。 良い意味で。ただ少し疑問だったのがゴジラとコングの寸法問題で、コングが成長したという設定で(第何期成長期なんだ!)ゴジラとの身長差をカバーしたんじゃない?という大人の事情が透けて見えてしまったお年頃の私でありました。 コング大きくなったな~、。

 

 

 

 

今回この手の作品によく登場する悪代官役の巨大企業が、ゴジラを倒すべく秘密兵器を開発。 そのエネルギー源はなんと地下に存在する巨大な空洞にあり、そこは昔から巨大モンスター達が生息する場所である事を発見!コングを道案内にしてその場所を突き止めようとするというかなりぶっ飛んだお話が軸となって進んでいきます。

 

 

 

 

これにコングと手話で意思疎通が出来る少女や、渡辺謙の息子という設定ながら何故か悪代官側に付いている話題の小栗旬が絡んできます。 で、この小栗旬ですが、私が想像していてよりは意外と画面に映っている時間が長かったのは驚きでしたが、やはりただの駒扱いでしかなかったのは残念でした。 というか本作の人間キャラクターは全てそういった薄い存在だったので問題はないのですが、、。 

 

 

 

 

しかし、ただでは転ばない小栗旬。 不本意ながらある場面では確実に笑いを誘ってくれる見所があり、漫才コンビのピスタチオをオマージュした顔芸を披露して日本の観客には確実に爪痕を残しています。 ただあの場面、一番本人が恥ずかしいかも、、そして悪代官の巨大企業は当然の如く、いともたやすく成敗されてしまうというお約束展開でした。 小栗旬のせいじゃないはず。 多分、、。

 

 

 

 

そんな事からも分かるように、今回は以前にも増して人間ドラマ部分は添え物扱いになり、理屈やつじつまを完全に無視、巨大生物のバトルを楽しむ映画として舵を取った作品で、特に今作はコングを人間側、それも主人公の二枚目俳優のような立ち位置で描かれているのが特徴で、ゴジラはやや引き立て役にも感じてしまいました。

 

 

 

 

ただ前半と後半にあるタイマンバトルは流石の面白さで、香港のバトルでは顔を突き合わせながら互いに威嚇する所なんてヤンキーの喧嘩を連想させ、「なんじゃこらー!」「そっちこそ、なめんなこらー!」とでも言い合っているかのようでワクワクしましたよ~。そこからの第三の脅威の出現に、「え、もうこれ登場させちゃうの?」と思いつつも2体のコンビネーションプレイ。 これまたフリーザを目の前にした悟空とベジータを連想させる展開とそこからのラストには納得。  流石、上手い着地点を考えたものですね。 ただ若干あれのデザインには難ありとは思いましたが。

 

 

 

 

以前にも増した荒唐無稽な世界観と謎のSF要素が加わって、もう何でもありなお祭り映画となていますが、精巧に作られたモンスターのバトルと大音響によって現実世界から幽体離脱するにはもってこいの作品です。 ドカーン!ギャオ―ン!バコーン!が観たい方には十分楽しめる映画なのは確かですので、ストレスが溜まっている方は大きな劇場のスクリーンと大音響でご覧になってみてはいかがでしょうか?です。

 

では、また次回ですよ~! パー