ロス・マクドナルドの同名の原作をウィリアム・ゴールドマンが脚色し「第三の日」のジャック・スマイトが監督したハードボイルド・アクション

 

 

 

 

 

    -  Harper  -  監督 ジャック・スマイト 原作 ロス・マクドナルド

 

     出演 ポール・ニューマン、ローレン・バコール、ジャネット・リー、

                                                                                     アーサー・ヒル 他

 

こちらは1966年制作の アメリカ映画 アメリカ です。(121分)

 

 

  私立探偵ハーパーが、行方不明になった大富豪サンプスンの探索を引うけたのは、友人の弁護士アルバートが彼をサンプスン夫人に紹介したからだ。 ハーパーは、仲のうまくいかない妻スーザンとの離婚話もそこそこに、早速サンプスン邸を訪ねた

 

 

 

 

そこでハーパーは、サンプスン夫人の義理の娘ミランダに会い、彼女の案内でロサンゼルスにあるサンプスン専用の部屋を訪れ、そこで、かつての人気女優フェイの写真を見つけた。 その時、ハーパーの頭に直感がわいた。

 

 

 

 

このフェイの夫トロイというのは、密入国させて金をもうけるしたたか者だっだ。早速、ハーパーはフェイの部屋に入り込み、彼女が莫大な金を持っていることを確かめた。 そしてちょうどそのときかかってきた電話で、事件がバー「ピアノ」に関係があることを知り「ピアノ」に乗りこんだ。 だが、そこの芸人である歌手のベティは、ハーパーの質問に答えてくれず、あげくに用心棒パドラーに外へたたき出されてしまった。

 

 

 

 

しかし、この事件でハーパーはサンプスン誘拐の裏には、何らかのシンジケートがあることを確信した。 その頃サンプスン夫人のもとには、現金50万ドルをよこせという脅迫状が舞いこんでいた。 ハーパーは、アルバートに金を用意させ、保安官のスパナーとともに、指定の場所に行った。

 

 

 

 

やがて乗用車とスポーツカーが前後して現れ、先に金を受け取った乗用車の運転手は殺され、金はなくなっていた。 事件をたぐっていったハーパーは、サンプスンが以前宗教団体の指導者クロードに寄付した山頂の雲の神殿がシンジケートの本部になっていることをつきとめるが、、。

 

 

 

 

こちはもう何十年前かという程の昔々、確か「〇曜洋画劇場」で観た覚えのある作品でしたが、いつもの事ながら探偵物という記憶はあるものの内容はもう完全に忘却の彼方そんな時、T〇UTAYAの発掘良品で発見!懐かしさ込みでレンタルしてみました。で、やはり内容は初見のようなもので、久々に見るポール・ニューマンのカッコ良さに、ただただ見とれるばかりの作品でありました。

 

 

 

 

映画が始まって15分位でしょうか?主人公の探偵ハーパーが行方不明になった大富豪の行方を追って捜査を始めるのですが、私個人の探偵物あるあるで、ちょっと気を抜いた隙に見落としがあったのか?ここに何しに訪れたのか、どういった関係でこの人物に会っているのかという事を見失うという「あら?」という瞬間が多々あったりします。

 

 

 

 

まぁ大抵その後の行動を見ていれば、無事に点と点が線で結ばれるのですがね。 本作

でも中盤にはちゃんとストーリーに追い付けました。 何せこの作品には60年代~70年代に活躍した俳優さんが結構出ていて、この人どっかで観たな~、何の映画だったかな~なんて考えているうちに内容を見失っていた私ではありますが、そんな観方も映画の楽しみ方ですよね。 なんて言い訳してみる、、。

 

 

 

 

内容としては金田一に代表される「過去の忌まわしい悲劇」なんていうものは無く、かなりドライにお金目当ての誘拐事件というアメリカらしいお話でしたが、探偵のハーパーの人間臭いキャラクターが魅力的でした。 氷を入れた洗面器に顔を突っ込んで目を覚ましたり、豆を買い忘れた為にゴミ箱に捨てた前日の出がらしのコーヒーを飲んだりと、ボガードの時代にはないちょっと間抜けな探偵像をこの作品で確立した感があり素敵でした。 

 

 

 

 

その奥さんを「サイコ」で有名なジャネット・リーが演じてたり、ローレン・バコールが貫禄の依頼主だったりと俳優陣の演技は見物です。 個人的に好きなシェリー・ウィンタースが相変わらず不幸せな役だったり、若いロバート・ワグナーが見れたりして70年代映画好きには見所の多い作品です。

 

 

 

 

最も印象深いのはラストもラスト。背を向ける探偵と、銃を構えるある人物の駆け引きの緊張からの~ 「ふぅっっ」。 このとっても洒落たかっこ良いエンディングに、ついニヤけてしまいました。 

 

 

 

 

といった感じで、ろくなご紹介は出来ませんでしたが、人間的でだらしない主人公のポール・ニューマンがとにかく素敵で、それを観るだけでも十分堪能出来る映画だと思います。 「ガムと車と拳銃」 が魅惑の本作、機会があれば一度ご覧になってみて下さいませ、です。

 

では、また次回ですよ~! パー