宇宙からやって来た謎の球体の指示にしたがって、宇宙船を造る三人の少年たちを描いたＳＦ映画。 イーサン・ホークとリヴァー・フェニックスの映画デビュー作品。
- EXPLORERS - 監督 ジョー・ダンテ 音楽 ジェリー・ゴールドスミス
出演 イーサン・ホーク、リヴァー・フェニックス、ボビー・ファイト 他
こちらは１９８５年制作の アメリカ映画 
です。（１０９分）
ＳＦオタクの少年ベンは、ある夜電子回路の中を飛んでいる夢を見ます。 その電子回路をスケッチしたものを友人でこれまたコンピューターオタクのウォルフガングに渡します。 翌日、学校でいじめられている所を助けてくれたダレンを誘ってウォルフガングの家を訪れす。 ウォルフガングがベンのスケッチをコンピューターにプログラムすると、なんと！謎の光の球体が現れました。 ネコがキーボードに悪戯した途端、球体は部屋の中を縦横無尽に跳び回って部屋をメチャクチャにしてしまいました。
あっけにとられる３人。 翌日街外れの丘に登って再度実験を試みる事に、今度はベンが適当にキーボードをいじったおかげでウォルフガングが球体の中に入ってしまい、空へ地下へと跳び回ります。 それを見たダレンは「３人で球体に入って空を飛べたら面白いぞ！」と提案し、ガラクタを集めて宇宙船を作る事にします。 夜な夜な集まってコツコツと自分達の宇宙船を作る３人。 球体の制御もなんとか可能になり、パワーアップした球体でのテスト飛行も無事成功します。 そんな時、３人同時にあの回路の夢を再び見ます。
宇宙のどこかから自分達を呼んでいると気付いた３人は、夢でみた回路をコンピューターに入れると勝手にプログラミングが完了されます。 そして決行の夜を迎えた３人は、サンダーロードと名付けたポンコツ宇宙船に乗り込み宇宙へと旅立ちます。 行く先で何が待っているのかワクワクする３人が地球から離れると、ポンコツ宇宙船は謎の力によって導かれます。 その目の先には宇宙のかなたに浮かぶ巨大な宇宙船が待っていたのでありました、、、というお話です。
もう何十年も前、「ヤング・シャーロック」を観に行った時に同時上映されていた作品で、その内容も曖昧だった為に今回レンタルして観返してみました。監督は「グレムリン」を撮った翌年のジョー・ダンテ、主演はこれがデビューのイーサン・ホークとリヴァー・フェニックス、そしてボビー・ファイトという少年達、ジュブナイルもので宇宙船を作って冒険に出る映画とくれば面白いに決まっているのです！
もう映像は完全に８０ｓ臭がプンプンで、あの「Ｅ・Ｔ」や「グーニーズ」と地続きの世界観そのまま。 自転車、パーカー、いじめっ子、ワンコにニャンコ、秘密基地と、スピルバーグ的なアイテムが画面に溢れ、ＣＧ以前の特撮映像が夢を膨らましてくれるある世代には涙ものの映画であります。 （夢で回路を見る場面では「ＴＲＯＮ」を連想させました）特に前半のハンドメイドで宇宙船を作る過程にワクワクしますし （２００１年に登場するポッドとロボットの頭を混ぜたようなデザインも可愛い） それぞれのキャラ設定にも時代を感じます。
美形のイーサン・ホークは古いＳＦ映画ばかり観ているＳＦオタク、リヴァー・フェニックスはメガネをかけて白衣まで着ている科学オタク、そして家庭に問題を抱えているちょっと不良っぽいダレン役のボビー・ファイト。 この３人が若くてとってもキュートでそれを観ているだけでも十分価値ありです。 後半の宇宙人との遭遇には賛否があるようですが、なかなかトリッキーなエイリアンの造形も含めて、これはこれで楽しいのではないでしょうか？ どちらも日常から外れた事で出会えたって感じは意外にもジーンときましたよ。 あの後怒られたのかな～とか思っていたら、また連絡来るあたりも可愛く感じました。「SUPER 8」ってのもありましたね。
あの名作 「Ｅ・Ｔ」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「グーニーズ」といった作品の陰に隠れて見落とされがちな映画でありますが、なかなかどうしてジュブナイルのワクワク感は他にも負けない魅力のある作品ですし、若いながらイーサン・ホークとリヴァー・フェニックスの共演が観られる貴重な映画でもあります。 個人的にはもう一人の彼も魅力的でした。 ラストの皆で空を飛ぶ場面でオールオッケーな冒険映画、星は違っても怒ったお父さんが一番怖いのは宇宙共通なのでした。 といった所で８０ｓ感満載のＳＦ映画ですので、興味が湧きましたらこの機会にでもご覧になってみて下さいませ、です。
では、また次回ですよ～！ 
