死にたい小説家とクビ寸前の殺し屋が繰り広げる追走劇を描いたイギリス製コメディ。


 

 

 

 

 

  - DEAD IN A WEEK (OR YOUR MONEY BACK) -   監督 脚本 トム・エドモンズ

  

  出演 トム・ウィルキンソン、アナイリン・バーナード、フレイア・メーバー 他

 

こちらは2018年制作の イギリス映画 イギリス です。(90分)

 

 

 

 

   小説家を目指すも全く芽の出ない青年ウィリアムは、人生に絶望して7回も自殺を試みましたが、いずれも失敗していました。 一方、ベテラン殺し屋のレスリーは、英国暗殺者組合のノルマを達成できず引退寸前に追い込まれていました。  ある日、ひょんなことからレスリーと知り合ったウィリアムは、1週間以内に自分を暗殺するように契約を交わす事に。 ところがその直後、彼の小説を出版したいと女性編集者のエリーから連絡が。2人で打ち合わせをするうちに、すっかり心惹かれるウィリアム。出版へ向けて話し合ううちに急速にひかれ合うウィリアムとエミリー。

 

 

 

 

ようやく生きる希望を見いだしたウィリアムは、レスリーとの契約破棄を希望しますがどうしてもノルマを達成したいレスリーは聞く耳を持たず、ウィリアムは契約期間の一週間をプロの殺し屋相手に逃げ切らねばらならなくなるのでしたが、、。 というお話です。日本語タイトルに不安を抱えながらもトム・ウィルキンソン主演のコメディという事でレンタルした本作。 人生に絶望し、自殺をしたいという青年ウィリアムがメインに話が進む訳ですが、こちらは想像通りに恋に落ち、生きる希望を見い出した事で殺し屋との契約をなんとか破棄しようとする姿がコミカルに描かれます。 まぁここまでは想定の範疇でしたが、本作が面白かったのはトム・ウィルキンソン演じる殺し屋側の日常と夫婦生活が主人公以上に魅力的に描かれている事でした。 

 

 

 

 

普通に天職として殺し屋をつづけてきたレスリーですが腕も鈍り引退勧告を迫られている身。 奥さんも彼の仕事を理解しながらも引退し、老後の人生を二人で楽しみたいと願っています。  人生に絶望した青年ウィリアムと、老年となり生きがいの仕事にしがみつく殺し屋レスリーとの対比が意外と人生の機微を感じさせ、笑いの中にもある種の教訓が挟み込まれているのでした。 特に印象深いのがレスリーの奥様、彼を勇気づけ気遣う姿はもうただの老年夫婦ドラマ。 殺し屋組合との関係もどこかサラリーマンの悲哀を感じさせ、うるっとさせられるその反動で笑わせられてしまいます。  

 

 

 

 

コメディ映画とはいえ意外と簡単に人が死んでしまう描写に戸惑いますが、あくまでファンタジーと割り切って観るのが楽しむ秘訣です。刺繍のクッション等、細かいアイテムの使い方も気が利いてますよ。ただし、鳥さんがお好きな方には不快な場面があるのでちょっと注意が必要です。 その不快さはちゃんとレスリーがジョン・ウィックばりに復讐してくれるのでご安心を! グーハッなんだかんだとありますが、結局男性の幸せなんて女性に握られているのかもしれないと思ってしまった私でありました。 タイトルなめてたら意外と面白かった作品で、短い時間でサクっと楽しめる映画ですので、機会があればご覧になってみて下さいませです。

 

では、また次回ですよ~! パー