1958年、アメリカ。 郊外の閑静な町。ある夏の日、12歳の少年デヴィッドは一人の少女メグと出会い、心惹かれる。 彼女は両親を事故で失い、妹と共に隣家のチャンドラー家に引き取られて来たのだった。 しかし、やがてデヴィッドは、隣家のルースおばさんがメグ姉妹を虐待していることを知ってしまう。 しかもそれは、どんどんエスカレートしていくのだったが。

 

 

 

 

 

 

こちらは2007年制作の アメリカ映画 アメリカ です。 (91分)

 

犯罪実録ものが好きな私。 本作のような小品はお取り寄せだろうな、と店内の検索機

 

で確認した所、なんと在庫でございました!  そして、その勢いのままレンタルして

 

みたのでありました。 

 

 

 

 

見だして数分間で違和感、そこから又 数分後、大叔母役の女性が登場した時点で疑惑

 

は確信へと変わったのでありました。 そう、これ以前に観た事あるやつだ、、! 滝汗

 

やってまいました。その上、内容が ああして、こうして、こうなって、の厳しいもの 

 

あぁ、、 しかし、もったいないから観ようと決めて最後まで鑑賞いたしました。

 

で、やはり重かった。

 

 

 

 

ナゾの人  映画は 1965年にアメリカインディアナ州で起きた 「シルヴィア・ライケン

 

ス殺害事件」を元にした1989年出版の小説 「The Girl Next Door」 を映画化し

 

た作品です。

 

 

 

 

小説化と映画化の際には設定と時代が変更されていて、映画では1958年に設定さ

 

れ、幼い姉妹が預けられた下宿先が、遠い血縁関係にあるように変更されており、よ

 

り陰湿な関係に見えるようになっております。

 

 

 

 

映画のオープニングは 「スタンド・バイ・ミー」 や 「 IT」 を思わせる、田舎の自

 

然豊かな住宅地の情景で和んでいるのもつかの間。 主人公で、良心の目 となる デヴ

 

ィッドが メグ という女の子と知り合う事から始まります。 彼女は両親が交通事故で

 

亡くなった為に デヴィッドの隣家に住む、大祖母の ルース の所へ 姉妹で引き取ら

 

れて来ていました。

 

 

 

 

しかし、時間が経つにつれメグの様子に変化を感じるデヴィッド。 実はメグは事あ

 

るごとにルースに虐待を受けていて、徐々にそれは常軌を逸し、ルースの息子達も巻

 

き込んだ虐待へと発展。 ついには地下室に監禁状態になり、ルースの指示で息子達

 

その友達 (女性を含め) に、性的暴行と虐待が繰り返される事になります。 

 

 

 

 

といった、なんとも痛ましい行為を延々と見せられる事になる映画。 唯一の良心の

 

デヴィッドはメグを救おうとしますが、そこはまだ子供でなんともじれったい存在。 

 

ルースの子供達と、その仲間は彼女を恐れてか、はたまた集団心理か、誰一人止めよ

 

うとしない始末。

 

 

 

 

悪の根源のルースに至っては、最初から子供にビールを飲ましているは、生ビール 下ネタ

 

上等。特に自らが女性であるにもかかわらず、女性差別意識が強く、小さい息子の居

 

る前でも、侮辱的で、卑猥な言葉を連呼します。 さくらんぼ 

 

 

 

 

どうしてルースがここまで女性蔑視するようになったのかは、過去の男性経験からく

 

るのでしょうが、そのバックグラウンドがほとんど描かれない為に、ただただメグと

 

妹は ルースのストレス発散、虐待の対象 にしか見えないのが残念であります。 これ

 

が、ルース視点。 彼女の供達の視点。 

 

 

 

 

という別の視点で描かれれば、また違った人間心理を描いた作品になったかも知れず

 

少し残念に思いました。 ただルース役の女優さんの 憎たらしさ はお見事でしたが

 

( レクター博士と戦わせたい程の面構えです )  真顔

 

 

 

 

とにかく本作は、「インディアナの犯罪史上で最も恐ろしい犯罪」 と評された 「シル

 

ヴィア・ライケンス殺害事件」 の概要の断片として鑑賞する分には、良い はてなマーク かもで

 

すが、気分が悪くなる作品です。  あぁ、また観てしまった私、、。 チーン

 

 

 

 

そんな訳で、思春期の子供の集団心理の怖さと、因果応報の負の連鎖の報いを断ち切

 

るには、あまりにも大きな犠牲を払う事になってしまった出来事です。

 

やはり常軌を逸した人間ほど恐ろしいもは無い事を体感させられる作品でした。 

 

 

 

 

あまり普通の方にはお薦め出来ませんが、気分が悪くなる映画がお好きな方(そんな

 

人いるのか?) は、「こっそり」 とご覧になってみてはいかがでしょうか、です。 

 

では、また次回ですよ~!  バイバイ