自閉症のウェンディは家族と離れて施設で暮らし、ソーシャルワーカーのスコッティの支援を受けて自立に向けて日々奮闘していた。そんな彼女は、大好きな「スター・トレック」を製作しているパラマウント・ピクチャーズが「スター・トレック」の脚本コンテストを開催するこを知り、それに応募しようと考えていた。しかしようやく書き上げたものの、郵送では締切りに間に合わないと気づいたウェンディは、脚本を直接届けることを決意する、、。

 

 

 

 

 

 

こちらは2017年制作の アメリカ映画 アメリカ です。 (93分)

 

ダコタ・ファニング をちゃんと見るのは個人的には 「宇宙戦争」 以来 久々の私。 

 

と思っていたら 「オーシャンズ8」 にちょっと出ていた事を思い出しました。 でも

 

カメオ出演だったし、妹の エル・ファニング の作品は数本こちらで紹介させてもらい

 

ましたね。

 

 

 

 

 

 

ナゾの人  そんな初紹介のダコタ・ファニングの主演作。 彼女が演じるのは自閉症のウェン

 

ディ。 両親は他界し、姉がいますがウェンディの面倒を看きれない為に、今は施設で

 

暮らす彼女。 そんな彼女は大の スタートレック マニア。 ある日スタートレックを

 

製作しているパラマウントピクチャーズが脚本コンテストを募集します。 

 

 

 

 

 

 

それを知ったウェンディはイメージを膨らませオリジナル脚本を執筆。 コンテストに

 

応募しようとしますが、郵送では締め切りに間に合わない事に気付き絶望します。そ

 

こでウェンディは今いるサンフランシスコの施設を抜け出し、自分の足で遠く離れた

 

ロサンゼルスまで、脚本を直接届けようとするロードムービーです。

 

 

 

 

 

 

施設でのウェンディの描写はリアルで、時間どおりに行動し、社会との関わりを絶た

 

ない為に シナボン店 でアルバイトまでしていますが、相手の目を見れなかったり、周

 

りの感情に合わせられなかったり、感情のキャパを越えるとパニックを起こしてしま

 

ったりするウェンディ。

 

 

 

 

 

 

そんな彼女が大好きな「スター・トレック」。 脚本応募という目的に向かって彼女の

 

空想が爆発します。 ウェンディの夢が詰まった脚本を、何とか締め切りに間に合わせ

 

る為、彼女は現実世界から大きく一歩を踏み出す事にします。 それは彼女にとっては

 

別の世界へ飛び出す恐怖でもありますが、それを陵駕する情熱に突き動かされウェン

 

ディは行動します。 愛犬のピートが付いて来てしまいますが、、。 トイプードル   

 

 

 

 

 

 

そもそも私自身、初期の「スター・トレック」を多少知っている程度で、90年代以

 

降は全く分かりませんが、基本的なテーマとして当時のアメリカの社会問題を反映し

 

ている面が多くあります。 様々な人種問題の混在、その異星人等との交流をしなが

 

ら、新たな領域の探索を進めていくといったお話です。 

 

 

 

 

 

 

その中でもウェンディが最も共感している登場人物が スポックで、ヴァルカン人と人

 

間のハーフという設定。 スポックも人間のように上手く感情を表面に表せない、どこ

 

にも属せない孤独な存在で、ウェンディはスポックにどこかシンパシーを感じている

 

のかも知れません。 

 

 

 

 

 

 

だから余計「スター・トレック」という物語りに強い思いがあるのが理解出来ます。

 

危なっかしいウェンディの旅は、様々な出会いと助けによってパラマウントを目指

 

します。それと同時にソーシャルワーカーのスコッティとその息子、ウェンディの姉

 

が彼女を保護しようと、後を追う事に。 ランニング ウェンディが体験するように、彼女等

 

もウェンディを探す道程で自身の生き方のヒントを発見する事にもなります。  キラキラ

 

 

 

 

 

 

本作でのダコタ・ファニングのキャラクター作りは、自然で嫌味がなく、見ていると

 

応援したくなるような愛すべき人物です。 衣装の赤いニットとブロンドのコントラス

 

トが憎いスタイリング。  セーター  「スター・トレック」 のマークが付いたリュックが

 

とても可愛らしいです。 愛犬のピートの服にまで「スター・トレック」 のマーク付き

 

とは!。 編み物の速さにも驚いてしまいます。 滝汗

 

 

 

 

 

最近ご紹介した 「ヘレディタリー/継承」 で顔芸を披露してくれた トニ・コレット 

 

が、ウェンディの理解者の一人である ソーシャルワーカー を温かく演じているのも印

 

象的でした。

 

 

 

 

 

 

最も愉快な場面は クリンゴン語 (スター・トレックに登場する異星人の言葉) を話

 

せる警官とウェンディの会話場面。 切迫した場面ながら、互いが スタトレオタク で

 

ある事を共有する事で逆にスムーズに事が運ぶという洒落たシーンになっています。 

 

ラストの結果はどうであれ、この困難な旅をした事で、ウェンディとその周りの人達

 

にも変化が起き、少なからず生活が変わるさまは、王道ながらもじんわりとした感動

 

を与えてくれます。

 

 

 

 

 

 

ウェンディが書いた脚本を、本当に読ませたかったのは誰だったのでしょうね、、。

 

勿論 「スター・トレック」 という作品を全く知らなくても何の問題もなくご覧になれ

 

ますし、地味ながらも、笑ってほんわかした気持ちにさせてくれる映画でございます

 

 

 

 

 

 

上記ポスターの、意味ありげな指のポーズは、「スター・トレック」 の中で 「長寿と

 

繁栄を」を意味するポーズという事で納得いたしました。 アメリカ人なら誰でも知っ

 

ているポーズなのでしょうか はてなマーク 劇中では登場しなかったので、。( 私なら グワシ!

 

でしょうか ビックリマーク )犬のピートも可愛らしい演技を見せてくれていますので、犬好きの方

 

わんわん機会があれば是非一度ご覧になってみて下さいませ、です。  目

 

では、また次回ですよ~! パー

 

 

 

 

 

 

 

ジェリー・ゴールドスミス 版の「スター・トレック」のテーマ テンションあげあげです 音譜