アメリカ中西部の田舎町。身動きが取れないほど太った過食症の母と知的障害者の弟を持つ青年ギルバート。家族の世話に追われる毎日を送っていた彼が、トレーラーで旅をする少女との出会いをきっかけに自分の人生を見つめ直す、、。

 

 

 

 

 

 

こちらは1993年制作の アメリカ映画 アメリカ です (117分)

 

「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」 「サイダーハウス・ルール」 の ラッセ・ハルス

 

トレム 監督の作品です。今ではかなり豪華な出演陣のラインナップとなっている本作 

 

エキセントリック俳優?になる前の ジョニー・デップ 他 レオナルド・ディカプリオ

 

ジュリエット・ルイス、ジョン・C・ライリー という見応えのある面々です。

 

 

 

 

 

 

8mm  アメリカ中西部の田舎町 古びた食料品店で働く ギルバート、知的障害を持つ弟

 

アーニー。 ​​​夫の自殺のショックから7年間も家から出たことがない肥満で過食症の

 

母、そして2人の姉妹たちとの生活を支える日々。 数日後に18歳の誕生日を迎え

 

るアーニーは目を放す度に問題を起こして休む暇も無いギルバート。 

 

 

 

 

 

 

それでも彼は家族を愛し、家族の為に生きていました。 そんなある日、トレーラー

 

ハウスで旅をする母娘が、車の故障で数日この町に滞在する事になり、娘のベッキー

 

と、ギルバート、アーニーは出会う事になります。  閉鎖的な町にはない世界観と、

 

アーニーにも偏見を持たない彼女に興味を持つギルバート。 ベッキーに夢を聞かれ

 

たギルバートは、家族の事ばかりを答えます。 自分の夢は? と聞かれたギルバート

 

は、「良い人間になりたい」 と答えるのでした。 

 

 

 

 

 

 

二人は惹かれあいますが、別れの時は近づいていました、、。

 

どこまでも続く道が家の前を走り、たくさんの車が通り過ぎていく町。 一本道 そこへ

 

様々な問題のある家族の為に留まりつづけるギルバート。 それが、あくまで敗者で

 

はない、家族の長としての責任という描かれ方に好感が持てます。 

 

 

 

 

 

 

父の自殺の為、過食で過度の肥満になってしまった母。 ダイエット その姿は彼女の悲しみ

 

の大きさに重なります。 アーニーは隙を見ては町の給水塔に登ります。 まるで狭

 

い世界から自由に開放されるかのように、、。

 

 

 

 

 

 

家族を捨て、町を出て行く事は容易い事ですが、ギルバートは自分の立場を強く受け

 

止めています。 それが彼の選択なのであります。 青春映画としては逆行している

 

ようですが、実はそういう事の方が、リアルでカッコイイ「男」なのかも知れません

 

 

 

 

 

 

 

淡々とした日常を過ごす ジョニー・デップの演技も自然で素敵ですが、とにかく本作

 

でのキーパーソンは、知的障害を持つアーニーを演じる ディカプリオ の素晴らしさに

 

尽きます。この演技により、アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされています。

 

受賞は逃しましたが、最近の彼しか見た事がない方には、是非ともご覧いただきたい

 

自然なアーニーというキャラクターの創造の見事さであります。 他の出演陣も適材

 

適所の演技ではないでしょうか はてなマーク

 

 

 

 

 

 

エンディングは個人的には、映画 「卒業」 を思い出すものでした。 ただ、あぁ良

 

かった!といったものではなく、これからも厳しいものが待ち受けているであろう彼

 

等の人生ですが、きっとそれを乗り越えていく、いって欲しい、という余韻を残して

 

終わります。  

 

 

 

 

 

 

家族と責任、受け入れる強さと 柔軟性を感じさせられる作品でございました。 まだ

 

ご覧になっておられなければ、この機会にチャレンジしてみて下さいませです。 目

 

 

では、また次回ですよ~! パー

 

 

 

 

 

 

ブルーレイ発売の特典映像です。 確実に時間は過ぎて行くのでありまして、、、笑い泣き