南北戦争末期、南部にある深い森の中 ここに戦火を避け、女たちだけで自給自足の生活を送る女子学院があった ある日、戦闘で傷つき意識をなくして倒れていた北軍兵士マクバーニー伍長が、女たちに発見され学院に運び込まれる 女たちは負傷していた男が敵方の兵士であることに気づき困惑するが、仕方なく南軍兵士の目をかわしながら男の看病をすることに 手当の甲斐あって、マクバーニーは回復するが、すると今度は、その男の魅力が女たちを虜にしてしまう やがて、女たちは互いに欺瞞と妬みを募らせていき、、、

 

 

 

 

 

 

こちらは1971年制作の アメリカ映画 アメリカ です(101分)

 

クリント・イーストウッド 主演の サスペンススリラー映画でございます ソフィア・

 

コッポラが本作をリメイクした作品 「The Beguiled 欲望のめざめ」 を鑑賞する前に

 

オリジナルを観ておこうと、お取り寄せしてみました DVD 手  

 

 

 

 

本作の監督である ドン・シーゲル とは、同年にお互いの代表作となる 「ダーティー

 

ハリー」 も製作する事になり、イーストウッド自身の監督作 「恐怖のメロディ」 も

 

作るという、人生における ターニングポイントになった年になります  その中でも本

 

作はかなり異質であり、同時にかなり面白い作品であります グッ まだ私が中学生の

 

頃、〇〇ロードショー で観た覚えはありましたが、改めて観返してみると 人間のいや

 

らしい本質をかなり歪んだ形で描きだしながら、それをエンターテイメント映画とし

 

てちゃんと成立させている稀な作品です。 ただこの 「白い肌の異常な夜」 という邦

 

題 もう少しどうにかなんなかったんでしょうかね

 

 

 

 

8mm  物語はアメリカの南北戦争時代、北軍の兵士マクバーニー伍長が負傷して瀕死の

 

状態のところを、南軍側の少女に助けられ、ある学校に連れて来られます その学校

 

は敬虔なクリスチャンの学校で 十字架 そこには女園長1人と女性生徒6人、そして黒

 

人女性1人の女性しかいない女子学院でした 敵軍の兵士であるものの大ケガをして

 

いる男を見殺しには出来ず、ケガが治るまで匿われる事になります  シーネ  教師も生徒

 

も禁欲生活を送っていましたが、女の園は男性兵士の存在によって秩序が徐々に乱れ

 

ていく事になります、、、ラブラブ

 

 

 

 

匿われた当初は嫌がられながらも介護する女性達ですが、マクバーニーの意識がはっ

 

きりとし始め会話をするようになると、マクバーニーの口は饒舌となり、園長、教師

 

を言葉巧みに自分の味方にしていくマクバーニー その上男前でセクシーなものです

 

から、免疫のない女性達は彼の虜になって行くのでした ここまではある種 身分違い

 

のラブロマンス映画にもみれるのですが、マクバーニーが語っていた武勇伝はフラッ

 

シュバック映像により保身の為の嘘だという事が こちらだけ に明かされる事で彼に対

 

しての見方に変化が起こります 滝汗

 

 

 

 

それと同時に園長の兄が居なくなったというエピソードや、近親相姦、黒人女性に性

 

的虐待の映像が園長のフラッシュバック映像でこちらも見ることになり、園長にも隠

 

された闇が存在している事が垣間見えます  そんな互いの思惑の中、マクバーニーは

 

女教師 誘惑してくる女生徒、そして園長に甘い言葉をかけて自らの保身を確かなもの

 

にしていきます。 抑圧されていた性欲を抑えられなくなり、出し抜き、裏切り、嫉

 

妬に身悶えて我を忘れる女たち ドキドキ 

 

 

 

 

しかしマクバーニーが遂に 禁断の果実 に手を出してしまった事で、これまでのバラン

 

スが一気に崩れ落ち 女性達の今まで弄ばれていた心が、愛憎となってマクバーニー

 

に返って来る事になります それは地獄の仕打ちでありました 爪先ハッマクバーニーは

 

その仕打ちに怒り狂い、園長達を罵倒します しかし彼女等の復讐はまだ終わっては

 

いませんでした 翌日出て行く事を決めたマクバーニーを夕食に誘い、彼の好きなキ

 

ノコ料理を振る舞うのでありましたが、、、ナイフとフォーク

 

 

 

 

女性とはいえ、禁欲された生活に突如訪れた男という異性に欲情していく様はある種

 

の狂気を感じました 同じくマクバーニーも善人である事をアピールする為に、虚偽

 

の戦闘の話を平然とする姿などは、どちらも人間の嫌な本性を見せられた気分になり

 

ます 物語は苦痛、慈悲、救い、疑念、安らぎ、誘惑、裏切り、混乱、復讐、開放 と

 

いった具合に物語が進む毎に、マクバーニーの立場がどんどんと変化していくのも面

 

白い所です。統制のとれた集団 そこに突如として紛れ込んでくる異物 それによる

 

集団のほころびと、異物の恐怖の運命 純粋であるがゆえの盲目さの怖さ 全員に好

 

かれようとすると全員に嫌われるのであります マクバーニーは加害者であり被害者

 

でもあり、女性達も被害者であり加害者でもあります。 

 

 

 

 

キノコ カメ 白い屋敷  囚われているカラス  階段  ろうそく  全てが効果的に利いて

 

います。キノコに始まりキノコで終わる きの ある意味根幹を象徴してるのか?とい

 

やらしい視点にも見えてしまった私なのでした 最後マクバーニーが去り はてなマーク そし

 

て以前と変わらぬ秩序と規律の世界によって再生されます そこで気付くのでした 

 

「あれ? あの消えた兄ってもしや、、、」 最も闇の深いのは、そう最もまともに見え

 

る人間程、深~~いものがあるという 映像も含め余韻の残る怖い映画でありました 

 

 

 

 

ソフィア・コッポラ監督のリメイクがどうアレンジされているのか楽しみでございま

 

す。B級臭が漂うタイトルでありますが、なかなか良く出来たサスペンス映画だと思

 

いますので、機会があればご覧になってみて下さいませです ビックリマーク

 

では、また次回ですよ~! パー