ヒーローとして街の平和を守ってきたボブたちパー一家だったが、ある事件がきっかけでヒーロー活動を禁じられ途方に暮れてしまう そんな時、妻ヘレンのもとにヒーロー復活をかけたミッションが舞い込む 留守を預かることになったボブは、年頃のヴァイオレットやダッシュ、いまだにスーパーパワーが未知数の末っ子ジャック・ジャックの世話に奮闘するも慣れない家事と育児に悪戦苦闘 一方、重要な任務を託され再びヒーローとして活躍するヘレンのもとには、世界を恐怖に陥れるある危険な陰謀が忍び寄っていたのだが、、、
こちらは2018年制作の アメリカ映画 です(117分)
前作から14年ぶりとなる続編で、ピクサー作品として20作目の記念となる作品で
あります。かなり時間が経っていた事もあり、前作を観返してから出かけてまいりま
した こちらでは吹き替え版のみの上映でしたので、否が応にも吹き替えでの鑑賞と
相成りました
声の出演は 三浦友和、黒木瞳、綾瀬はるか、小島瑠璃子 といった面々です。実はピク
サー映画を劇場で観るのが初めての私 噂に聞いていたオマケのショートフィルムも
今回初の鑑賞 「Bao」 というタイトルの女性監督の作品で、中国の家庭が舞
台のハートフルで、不思議な作品でありました そして今回は久々の家族向け
映画だった為、一緒に鑑賞するのは御家族連れが多く、ほぼ満席状態で観る機会に恵
まれました
前作のお話は、世界の平和を守るスーパーヒーロー達 しかし救助活動による弊
害が発端で、訴訟を起こされ世間のスーパーヒーローに対する風当たりが強まり、政
府の政策である「スーパーヒーロー保護プログラム」によって全てのスーパーヒーロ
ーが引退し、それぞれが世間には正体を隠して生活を始めるます
それから15年後 Mrイン.クレディブル こと ボブ・パーは、彼と同じくスーパーパ
ワーを持つ妻のイラスティガールこと ヘレンと結婚3人の子供をもうけ、保険会社に
勤務していましたが、日々ストレスを溜めた生活を送っておりました そんなボブの
元に、謎の女性ミラージュからのメッセージが届けられ、再びヒーローとしての彼を
必要とされます その誘いにのったボブは、家族に内緒でスーパーヒーロー活動
を再開するのですが、その裏にはある人物の策略があったのでありました、、、
といった所が前作の大まかなプロットで、罠にハメられたボブを家族が協力して解決
するというものでした その前作のラスト 地中から新たな敵が出現
ボブ一
家は家族一丸となり敵に向かって行く場面で終わっていましたが、本作 「インクレデ
ィブルファミリー」 は、思いっきりその次の場面から始まっています そう、完全に
時間的にも繋がっているという珍しい作品ではないでしょうか (前日に観とい
た甲斐があったというものです )
盟友のフロゾンの協力のもと、敵と戦いますがもう一歩の所で逃がしてしまうボブ
達、、警察からお叱りをうけてしまいます そんな中、ボブ達の戦いを見ていたスー
パーヒーローの大ファンであり、通信会社デブテックを率いるディヴァー兄妹から、
ヒーローの復活が掛かったある任務の依頼が届くきます その任務は、ヒーローとし
て活躍する姿を映像に収めて皆に公開し、ヒーロー活動が再び法律で許されるように
なることを目指すというものでした まずこの任務を任されたのがボブの妻 イラスティ
ガールでした 任務の為、しばらく家を留守にする事になり、妻の代わりにボブが主
夫となって子供の世話をする事になります。
任務は順調に進み、イラスティガールの活躍を世間が知る事で、世間はヒーロー復活
という動きに傾き始めたのですが、そこに新たな敵が現われ イラスティガールに危機
が訪れますこの事態を解決する為に、再び家族で立ち向かう事になるのであります
大変大ざっぱに言ってしまうと、多少のアレンジが有るものの、前作のプロットに大
変良く似た構成になっています 前半のヒーロー的な活躍が 妻のヘレンに代わり、子
供の面倒と育児を担当する事になるのがボブとなり、任務中 (仕事現場) のヘレンは
生き生きと生命力に溢れ、育児の大変さをボブの顔色で表していて、ちょっと皮肉を
感じます
お年頃の長女 ヴァイオレットの 恋 等も描かれ、成長が見られます まだ赤ん坊の ジ
ャック・ジャック の未知のパワーの数々を見る事が出来て楽しめるのですが、残念な
がら、それが後半のストーリーにあまり絡められなかったような気もします (フリが
多かった分、スーパーサイヤ人 的な展開を勝手に期待してしまった私でした、、、)
笑える所は勿論ありますが、小さな子が十分楽しめるか?というと多少の疑問は残り
ます。
中盤、イラスティガールの活躍によって、これまで特殊能力を隠して生きて来た人達
がヒーローとなって集合して来ます これはある種のカミングアウトの行為です 今
までそのコンプレックスという他人と違うものを、それは個性なんだと、肯定しても
良い事だと訴えているようにもとれます そして今回の 敵側 の動機ですが、前作の
ように自分もヒーローになりたい! というある種 単純明瞭な動機ではない、ちょっと
重い過去の不幸な出来事によるものになっています 深堀すると、ヒーローとは? ヒ
ーローの存在意義は? といった所にまで踏み込んでいる部分もあり、やや大人向けな
目線でも観れる作品になっております。
絵のクオリティーや、アクション場面の迫力は申し分ない出来で、私個人の好きなキ
ャラ、エドナ・モード も相変わらず良い味を出しておりました
大人から子供まで楽しめる、安定したクオリティーのピクサー作品です お時間があ
れば、是非ご覧になってみて下さいませです
では、また次回ですよ~!
本編前のショートフィルム 「Boa」 こちらも家族愛をテーマにした作品でございます