最愛の妻ソーニャを病で亡くし、長年勤めてきた仕事も突然のクビを宣告されてしまった59歳の孤独な男オーヴェ。すっかり絶望し、首を吊って自殺を図ろうとした矢先、向いに大騒ぎをしながらパルヴァネ一家が引っ越してきた。自殺を邪魔されておかんむりのオーヴェだったが、陽気な主婦パルヴァネは、そんなことお構いなしにオーヴェを積極的に頼るようになっていく。何度も自殺を邪魔された上、遠慮のないパルヴァネに最初は苛立ちを隠せないオーヴェだったが…。

 

 

 

 

 

 

こちらは2015年制作の スウェーデン 映画になります スウェーデン国旗

 

2017年のアカデミー外国語映画賞にノミネートされた作品であります (受賞はイ

 

ラン映画の 「セールスマン」 が受賞いたしました) 世界的ベストセラー小説の映画

 

化だそうです

 

 

 

 

文化住宅に住む オーヴェ は、昔堅気の男 近所のゴミや住宅地のコミュ二ティ―には

 

人一倍うるさく、住民からは 小うるさい変人にみられていた 最愛の妻 ソ―ニャ に

 

半年前に先立たれ、その上 43年勤めた鉄道会社をクビになった彼は、生きる望みを

 

失い 妻のもとへ旅立とうと、自宅で首を吊るのですが、その最中 隣の住宅に新たな住

 

人が越して来ます 下手な運転を見かねたオーヴェは、首からロープを外し運転を手

 

伝います car* DASH!

 

 

 

 

越してきたのは パトリック という白人の主人と イラク人で妊娠中の妻 パルヴァネ、

 

その子供 2人の女の子 でありました とりあえず今日の自殺を諦める オーヴェでし

 

た 翌日、気分も新たに首吊りを始める オーヴェ と、また邪魔する玄関のベルの音 

 

隣の家族が昨日のお礼にと、手作り料理を持って訪ねて来たのでした 鍋 嫌々受け

 

取るオーヴェ、今日も諦めるのでありました そんな時、ふと自分の子供時代を思い

 

出すオーヴェ 父親と過ごした少年時代、父親の影響で鉄道会社に就職した事 そし

 

て突然の父親の死、、、 

 

 

 

 

また別の日、今度は車でのガス自殺を試みる オーヴェ 意識の薄れる中、一人ぼっち

 

の青年期が思い出されます 火事によって家を失った事、間違って乗った列車で遂に

 

最愛の人 ソ―ニャ との出会いと結婚  が、またそれを隣人の妻、パルヴァネに遮ら

 

れます 主人がハシゴから落ちたから病院に連れて行って欲しいと言われます 自分

 

で運転しろと言いますが免許がないから、と頼まれてしまいます 今日も失敗のよう

 

です、、、

 

 

 

 

次は駅へ向かい、列車に飛び込もうとした時、目の前の男が気を失い、線路上に落ち

 

てしまうのを目撃しますが、誰一人助けようとしません 業を煮やした オーヴェは、

 

逆に他人を助ける羽目になり、今回も失敗してしまいました 家に帰ると パルヴァネ

 

に車の運転を教えて欲しいと頼まれ、また嫌々ながら引き受けてしまうのでした 路

 

上で教習中、パルヴァネがパニックを起こし、運転を諦めようとした時 オーヴェ の口

 

から意外な言葉が出ます 

 

 

 

 

「 聞きなさい、2回も出産に耐えて 次は3回目、イランの戦場からここまでたどり着

 

き、新しい言葉を学び ダメ男と結婚までした 運転くらい何でもないはずだ!」 

 

と、叱咤激励します。 その足で、妻との思い出の店でお茶する二人 でしたが、ま

 

た頼まれ事をされます 夜までの間、子供と留守番をしなくてはならなくなります 

 

何故かなつかれる オーヴェでした まりめっこ まりめっこ

 

 

 

 

そんな中でも ソ―ニャとの幸せだった日々が蘇るオーヴェ 遂に猟銃で自殺しようとし

 

ますが、また来客が、、、ソ―ニャが特殊学級の教師だった頃の教え子が一泊させて

 

欲しいと訪ねてきたのでした 仕方なく泊める オーヴェ ソ―ニャとの新婚旅行中、

 

移動中のバスが事故を起こし、命は助かったものの お腹の中の赤ちゃんは死亡してし

 

まい、その上 車椅子の生活になってしまった ソ―ニャ  帰国しても教師として雇って

 

くれる所は見つかりません しかし、諦めず夫婦で努力した結果、道は開ける事にな

 

ったのでありました。

 

 

 

 

オープ二ング オーヴェという人物は、多分誰が見ても苦手で付き合いたくない人物と

 

して登場します しかし、パルヴァネ という隣人の屈託のない女性が登場し、あくま

 

で オーヴェは 嫌々付き合わされる事で、少しづつ他者と関係が開いていく過程と、現

 

在の彼に至るまでの過去を見る事により オーヴェという人物を身近に感じ、映画が終

 

わる頃には大好きになっている自分がいます 

 

 

 

 

書ききれないエピソードもまだまだあり、親友で現在は身体が動かなくなった ルネ 近

 

所に住みながらも、意地の張り合いで疎遠になった彼が国の規定で施設に送られそう

 

になるのを オーヴェ が中心になって食い止めるエピソード サーブ派とボルボ派の対

 

立 ソ―ニャの件から 白シャツ (役所の人間) 嫌いになった件  嫌っていたネコ 

 

がケガした事で、パルヴァネに ネコと同居させられるエピソード (このネコがまた可

 

愛い~のです 猫 ) 等

 

 

 

 

損失と孤独、信念と融和、福祉、介護、コミュニティ、ゲイや人種、親と子供、そし

 

て、死という日常の様々な問題を、決して重く扱わず、じわ~っと染み込むように伝

 

わってくる作品になっています ラストの文化住宅 の門を確認する パルヴァネ の子

 

供のショットが、何気に尾を引く素敵なエンディングであります ドア

 

 

 

 

久しぶりに、個人的にとても 感銘深い映画に出会えた気がする作品でありました 感

 

動を押し付ける事なく、ユーモア―にくるまれた映画でありますので、もしちょっと

 

癒されたい作品をご覧になりたい方には、是非ごらんになって頂きたい映画ですの

 

で、お店で見かけたら手に取ってみて下さいませであります

 

では、また次回ですよ~! バイバイ