1970年代、日本の学生運動で起きた連合赤軍のリンチ殺人をモチーフとし、左翼組織

 

の内部崩壊による惨劇をスプラッター映画として描写した青春群像劇

 

 

 

 

 

 

70年代。ひとつの左翼グループが、薄汚れた文化住宅をアジトにして集まっていた。

 

メンバーはカリスマ・相澤に心酔していた。相澤は獄中におり、出所までの組織の実

 

権は、彼の恋人のマサミが握っていた。

 

 

 

 

だがそのやり方に信念や展望はなく、アジト内の人間関係は次第にすさみ始めていく

 

そんな頃に起こったある事件をきっかけに彼らは後戻り出来ない狂気と暴力の世界へ

 

と暴走していく…。

 

 

 

 

こちらは1997年制作の 日本映画 になります 日本

 

2014年公開の 「私の男」  浅野忠信 二階堂ふみ 共演で、モスクワ国際映画祭で最

 

優秀作品賞を受賞する事になる 熊切和嘉 監督による、大阪芸術大学芸術学部映像

 

学科における卒業制作として制作された16mmフィルムです。

 

 

 

 

今作では 製作脚本、編集も兼任しておられます この作品の凄い所は、学生の卒業制

 

作作品ながら劇場で公開されたという所です。 小規模でしょうが凄い事ですね~。

 

今作では、具体的な団体名は出てきませんが、モデルとしては 連合赤軍  の 山岳ベー

 

ス事件 からインスパイアされたものだと推測出来る内容です

 

 

 

 

それを真正面から取り上げた作品に 「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」 という

 

映画があり、そちらも中々内容的に エグイ物 がありましたが、この作品の後半はよ

 

り エグイ というか、スプラッター感が強調された仕上がりになっています 血 血

 

 

 

 

前半、仲間で潜伏している安アパートの閉鎖的な感じや、70年代のファッションや

 

ディテールには、なかなかのこだわりを感じます。

 

 

 

 

カリスマ的なリーダー 相澤 が刑務所に投獄されている為、その彼女 マサミ がリーダ

 

ーを代行しているのですが、彼女には展望もカリスマ性も無いので、獄中の相澤の名

 

前と、自分の 身体 を使い、リーダーとして君臨しているのでありました。 ブラジャー

 

 

 

 

そんな折、相澤が獄中で自殺します それによってグループの結束が緩み、他のグル

 

ープに乗り換えようとする者が出てきます その男をグループで山中に拉致し、理不

 

尽なリンチを繰り広げる事になります 

 

 

 

 

つまり暴力によってグループの結束と、士気

 

を高めようという事  と思いきや、マサミはただ 気に入らない という動機でしかない

 

のでした グー

 

 

 

 

暴力はエスカレートして行き、猟銃で頭を吹き飛ばしてしまいます とりあえず山中

 

の廃墟に潜みますが、そこからはもう完全にグループとしてのバランスは崩れ、リー

 

ダーのマサミは正気を失ってしまい、もう カオス状態であります UFO それぞれの暴

 

力性や、エゴが解放され、大宴会の終焉を迎えることとなります 演劇

 

 

 

 

この作品は左翼グループの理念や、思想という部分には触れていません あくまで、

 

その状況や設定を利用しているだけで、追い込まれた人間の心理が犯す恐怖や狂気を

 

作品の芯にしています 

 

 

 

 

そして画面に登場する人物に 美男美女 は一人もおりません。 菅田将暉 や 新垣結

 

衣 のような顔はおられません 故に、よりリアルです。

 

 

 

 

劇中大きな転機となる 仲間の頭を銃で吹き飛ばすシーンのクオリティが、やたらと高

 

くて、そういう所はこだわるのね~ 脳みそ と、変に納得してしまう自主制作あるある

 

でございました。

 

 

 

 

あまり見かける機会は無いと思いますが、興味が湧きましたら (爽やかさの欠片もあ

 

りませんが) ご覧になってみてはいかがでしょうか 目

 

では、また次回ですよ~! パー