郊外にある寂れた団地。人知れず車いす生活を送ることになった中年男性といわくありげな看護師、一人で留守番をすることの多い少年とその隣りに引っ越してきた落ち目の女優、不時着したNASAの宇宙飛行士と服役している息子を待ち続けるアルジェリア系移民の女性。それぞれ孤独を抱えた6人のもとに、出会いと奇跡が訪れる。

 

 

 

 

 

 

こちらは2015年の フランス 映画になります フランス

 

フランス郊外にある、寂れた団地を軸に そこに住む三人に起こる出会いを様々な形で

 

描いたちょっとハートウォーミングな作品であります

 

 

 

 

まず映画は団地の住民の集会で始まります エレベーターがちょこちょこ故障するのに

 

管理会社が対応してくれない為、住民でお金を出し合って修理する事になるのです

 

が、しがない中年男の スタンコヴィッチ だけは二階に住んでいて、使った事が無いか

 

ら、払いたくない と言い出します 仕方なく 今後エレベーターは使用しないとの約束

 

で、支払いを免除されるのですが、ある日 足を怪我して 車椅子 生活になってしまい

 

ます 車イス

 

 

 

 

別の階には、母親が留守がちな学生の シャルリ が住んでいました ある日、同じ階に

 

中年女性 ジャンヌ が一人で越して来ます 何度か交流をするうち、その女性が女優で

 

ある事を知るのですが、最近はあまり仕事が無いらしいようです シャルリ は彼女の映

 

画が観たいと言い、 二人で過去のビデオを観ます シャルリ は何故か彼女に興味を抱

 

くようになります うーん ある日、そんな団地に空から脱出用の 帰還ポッド が屋上に

 

落ちてきます どうやらNASAの宇宙飛行士らしく、誤作動でもして落ちて来てしまっ

 

たようです 落下傘 DASH!

 

 

 

 

慌てて外へ飛び出す飛行士 ジョン とにかく電話をと飛び込んだ部屋は アルジェリア

 

系移民の女性 マダム の部屋でした、お互い言葉が通じないなりに電話を借り、NASA

 

に連絡するも諸事情で二日間そこに滞在する事になってしまいます ベッド 丁度 マダム 

 

の息子は刑務所に収監されているらしく、一人寂しく面会へ向かう日々を過ごしてい

 

たのでした それぞれのストーリーが絡み合う事はありませんが、ただ一つ ある時に

 

鳴る「音」を、それぞれの住人が口にします 耳!?

 

 

 

 

ある人は「子供の泣き声」というし、ある人は「逃げ出したトラの鳴き声」や「悪魔

 

の声」だという人も居て、一つの物音ですら人にとって様々に変化する事を示してい

 

ます お金を払わなかった スタンコヴィッチ は人が使わない深夜にこっそり エレベ

 

ーター を使って、病院にあるスナックの自販機 自販機 で食料を買ってしのいでいたので

 

すが、ある日そこで夜勤の 女性看護師  ナース と出会います 最初はカメラマン GoldenHarf だと

 

嘘をついて親しくなるのですが、、、

 

 

 

 

落ちぶれた女優の ジャンヌ は舞台のオーディションに向かいますが演出家にすら会え

 

ない状態で酒を飲み、落ち込んで帰って来ます それを見た シャルリ は他の役を薦

 

め、オーディション用にビデオに録画して送る事を促します 「君が動画を送らなくて

 

も誰も気にしない」 とまるで大人のような助言をします 演技を始める ジャンヌ カ

 

メラを覗く シャルリ その時のセリフはまるで母親が息子に向かって語っているような

 

言葉で、カメラを覗く シャルリ はそこに母親と女性の二つの顔を見たのではないでし

 

ょうか?

 

 

 

 

宇宙飛行士の ジョン と マダム は相変わらず片言でコミニュケーションをとりつつ

 

も、まるで息子と母親のような、利害関係も超越したような存在の関係にまでなって

 

いるのでしたが、遂にNASAから迎えの連絡が入ります ヘリが団地に降り立ちます 

 

ジョン と マダム は抱き合い ジョン はヘリで去って行きます その光景と音を、それ

 

ぞれの住人が見聞きします スタンコヴィッチ と 女性看護師、シャルリ と ジャンヌ 

 

がそれぞれ以前とは少し違う人生に小さな一歩を踏み出しているのでした あし

 

 

 

 

それぞれのエピソードがとてもユーモラスであり、切なく、愛おしいものばかりです

 

特に、宇宙飛行士とマダムのエピソードは、ほっこり感があって 「ファニーゲーム

 

USA」の彼とは大違いでありました そして謎の音の正体は!なんてことない音だっ

 

たのですが、人間のイマジネーションという物を肯定しているようで微笑ましかった

 

であります

 

 

 

 

有名な俳優さんは イザベル・ユペール 位しか出ていませんが、シャルリ 役の青年は

 

本作の監督の息子さんだそうですが、なかなか今後も楽しみな俳優になりそうな予感

 

でありまする タイトルこそ いかついですが、人間の生活のささやかな機微を感じさ

 

せてくれる作品となっておりますのでレンタル店ででも見かけたら手に取ってみてく

 

ださいましです

 

では、また次回ですよ~! バイバイ