今日はチーム前向きの稽古。
ほんのり心配されていた二代目何処の仕上がりも上々で、今日からはちょっとレベルの上がった「感情というフィルター」をかけて行こう、という段階になった。
十月中は個々のキャラクターを作って把握し、それにそった役作りを目指していて、ここまでは(演出たる)僕も含めて、割と順調というか、平坦にこなして来れた。
問題はここからである。
役者は台本から読み取れる最低限の情報に、さらに自分の想像上の感情というフィルターをかけて演じて行かねばならない。
そして、演出はそのさじ加減をコントロールして予定調和に見えないようにして行かなければならない。

時に暴走する「感情」という厄介なものを制御して行くには、制御する側はある意味で無感情であらねばならない。
演出する人間が誰かに感情移入して、その場の感情だけで世界を支配する訳にはいかないからだ。
と同時に、僕は誰よりも多感でなければならない。
登場人物すべてに感情移入し、生理的に納得が行くか行かないかを判断しなければならないから。

他の人はどうだか解らないけれど、僕が演出をする上でのスタンスは上記の如きものであって、だからこそ僕は、もっともっと強くならなければならない。
個人的な感情を稽古場に持ち込んだり引きずったり、そんな事は許すべからざるべき事だから。
なんだかんだ言って、いつもそんな感情を抱いて芝居を作って(スタンスを貫けずに)、終わって何度後悔した事か・・・。
だからこそ今回は、しっかり自分を切り替えて稽古に臨みたい。
たとえそれが役者にとって非情であっても、僕にとって非情であっても。
1月15日、大楽の舞台が跳ねるときまで、そんな自分をキープできたら、僕は胸を張って自分の肩書きを一つ増やせる。
「演出家」
という肩書きを。
レベル、上げてこうぜ!