まったくもって久しぶりに日記である。
言い訳はなし。すんません。

考えてみれば三週間ほど前の今日は本番初日だったわけで、逆説的に言えば、本番からもう三週間が経とうとしているのである。

早いものだ。

何だかんだいって、やっぱり「天河」と言う台本は自分にとってはとても特別な台本だったのだろうなあ、と思う今日この頃ではあった。
十月三日に大楽の幕が閉じて(と言っても相鉄本多には緞帳はないのだけれど)、そこからの数日間は近年まれに見る喪失感のような充実感のような、なんと言っていいのか…「ぼのぼの」風に言うと「たゆたってる」感じで、何をやらかしても手につかず、その間に僕と組んで仕事をした人たちはとても不愉快だったに相違ない。
この場を借りてお詫び申し上げる次第である。申し訳ない。
しかしまあ、そういった掛け値なしに全力投球をした、と胸を張っていえる作品が、ある程度以上の評価を受けた、と言うのを肌身で感じることは、やはり気分の悪いことではない。
って言うか、イイ。
ささやかな欲望ではあるけれども、いつまでもそんなぬるま湯の中に「たゆたって」いたいと思う。
しかしもちろん、人は他人が過去にやったたった一つのファインプレーをいつまでも褒めてくれる訳ではないし、どちらかと言えば百回のファインプレーよりも一回のタイムリーエラーを忘れないものである。
もし僕が今のこのぬるま湯を連続的に味わいたいと願うならば(願っているのだが)それなりのリスクを-それは例えば氷の張った湖の水の中をふんどし一丁で泳ぐような-背負わねばならない。

もっと上へ、もっと前へ。

次も行きますぜ、虹の果ての、さらに向こうへ。