思う所あって桃賊とは距離を置いている。
「思う所」とはどこなのか?遠いのか近いのか、等に関しては、今の所ここで書くつもりはない。
ていうか書いちゃったら距離を置く意味がない。

というわけで、送り手というスタンスで芝居と絡まなくなってはや二ヶ月である。
別段稽古がない、というだけで、相変わらず本のことも考えるし、気が向けば下書きっぽいこともしてみたりするので、ブランク、という感じはあんまりない。
しかし毎日毎日「本番」という目的がないまま仕事をしている、というのもそれはそれで「なんだかなあ」という感じである。ほんとにねえ。
そこで先月は一念勃起、まじめに日記を付けることにした。
人間いかに退屈な日々を過ごしていようとも、一週間から十日前後も生きていれば、それなりに話のネタは出来てくるだろうが、しかしそれが毎日となれば結構大変である。

一口に「ネタ」と言っても来歴は様々で、高速回転する桃色の脳みそから自動生成されるものもあれば、そこら辺の地べたに鎮座ましましているものもある。そしてそれらは、概して自分から「おう、俺のこと書いてくれや」とすり寄って来たりはしない。
自分でキャッチするしかないのである。
これってつまり「アンテナを張る」ってことなんですね。
僕はよく役者衆に「常にアンテナを張れ」と言うけれど、期せずして具体的方策を一つ提示した訳だ。

日記をひと月、欠かさずつける

という一事だけで、かなり敏感な空中線を展張しなければならない。
人の仕草、声音、自分と相手の心の動き、いくつものケーススタディー…。
ありふれた、ただ繰り返されている日々にも、学ぶべきことはたくさんあるのである。

日々是精進!