メガドライブ用ソフトのプログラミング その 18 - Victory Way | Arcade Cabinet

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ファンタジーゾーンの名曲[Victory Way」・・・バラード調の曲ですが、ベースラインとリズムの組み合わせが絶妙で、和音で奏でられるコード進行主体のメロディーも最高です。ファンタジーゾーンのこのFM音源で作られた音楽はゲームミュージックとしては歴史的な名曲です。

スーパーファンタジーゾーンの「サウンド再生モード」を参考に、1曲ずつ耳コピーして、現在のところ、「Opa-Opa!」「Keep on the Beat」「Shop」「Boss」「Round Clear」が何とか完了しました。「Victory Way」は大好きな曲なので、プログラミングの最終段階で行おうと思っていました。ところが、スーパーファンタジーゾーンの「サウンド再生モード」には「Victory Way」がないことに最近気が付きました。メガドライブで再現できなかったのか?と思ったりしたのですが、ないとなると早急にYM2612(メガドライブ)用に耳コピーしたくなりました。

 

オリジナルのファンタジーゾーンはYM2151(OPM) 4オペレータ、8chステレオ。それに対しメガドライブはYM2612(OPN2) 4オペレータ、6chステレオ。Wikipediaで調べると、「OPM系のFM音源は音色のパラメータが増えている。その中でも特筆すべきは、基準音の整数倍の周波数から大幅に周波数をずらした正弦波で変調をかけられるようになった事で、一般的に「デチューン2」もしくはDT2と呼ばれる。このためOPN系では実現が難しかった、シンバル等の金属製打楽器にみられるような複雑な周波数成分を含むものなどの音作りが容易になった」と書いてあります。深くは理解できないのですが、YM2151のほうがより凝った音色づくりができそうな印象です。決定的な違いは同時発音数が2音多い事です。

 

まず、オリジナルの「Victory Way」をよく聞いてみると、エレピの音に1音、シンセブラスの音に4音、ベースに1音、ドラムに2音で8ch全部が使われているような感じです。

完全コピーは無理とわかったので、音を少し省略することにしました。

シンセブラスの音を4→3音に、ドラムを1音+PSGノイズ1音で何とかなりそうです。

 

次に音色です。FM音源は仕組みが理解できてもどんな音が出るのか、判断できません。自分には一から音色を作ることは不可能なので、プリセット音色より似たような音色の音を選び、音色の編集をします。とはいっても各OperatorのEnvelopeを少し変更したりするだけしかできないのですが・・・。SGDKのマニュアルに書いてある上図の「ENVELOPE SPECIFICATION」を見ながら、音色を編集しております。

 

「ALGORITHM」の使い分けも難しいですね。

ところで、ダライアスの重厚なFM音源の音色ってどうやって作ったんだろう。パラメータを一度見てみたいです。自分に技術があれば基板から直接データをDUMPしたいところですが・・・

 

自分のメガドライブソフトの開発環境です。キーボードで音を確認しながら、ステップ入力の繰り返しです。

ステップ入力だんだん慣れてきました。ビブラートなんかもすべて手入力です。発音してから音色のパラメータを変更することもできることがわかってきました。

ただ今の環境の問題点がいくつかあります。FM音源のチップクロック比との絡みのためか、曲のテンポであるBPMを任意に設定できないこと、4拍子で打ち込んでいくと3連符が入力できないこと、など色々あります。ステップ入力の分割を細かくすると3連符も打ち込めるのですが、BPMの調節が難しくなります。ソフト側(プログラミング)で調節することもできるのですが、テンポがギクシャクして曲が滑らかに再生できなくなります。

もしかしたら自分ができないだけで何か方法があるのかもしません。

 

今日、ほとんど1日かけて打ち込んだ「Victory Way」です。3連符がうまく入力できないので適当にごまかしています。曲の最後にリタルダンド(曲がゆっくりになる)するところが、だいぶ苦労しました。