目に見えない価値から、住まいはつくられていく
家づくりを考え始めたとき、
多くの方がまず気になるのは、
間取りや広さ、デザイン、
設備かもしれません。
もちろん、
それらはとても大切な要素です。
でも、打ち合わせを重ねる中で、
ふとこんな言葉を聞くことがあります。
「なんとなく、落ち着く家にしたい」
「理由は分からないけれど、心が整う空間がいい」
その“なんとなく”の中に、
実は住まいづくりの
本質が隠れていると感じています。
図面には描けない「暮らしの感覚」
住まいは、完成した瞬間よりも、
暮らし始めてからの時間のほうが、
ずっと長いものです。
・朝、玄関を出るときの気持ち
・仕事から帰ってきたときの空気感
・家族と同じ空間にいながら、ひとりになれる距離
これらは、数字や仕様では説明できません。
けれど、日々の暮らしには確実に影響します。
やまぐち建築設計室では、
こうした目に見えない感覚を
とても大切にしています。
住宅模型で伝えたいこと
今回の写真は、
住宅模型を使って、
住まい手さんにご説明している場面です。
模型を見ることで、
・空間のつながり
・視線の抜け
・光の入り方
・部屋同士の距離感
そういったものが、
イメージCGよりも
直感的に伝わります。
「この場所、落ち着きそうですね」
「ここからの景色、好きかもしれません」
そんな言葉が自然と生まれる瞬間が、
私たちにとって、
とても大切な時間です。
上質な住まいは、
足し算ではなく「整える」こと
最近は、
情報が多すぎて
迷ってしまう方も少なくありません。
あれも良さそう
これも入れておいた方が安心
失敗したくないから全部盛りに……
でも、暮らしは足し算を続けるほど、
どこか息苦しくなってしまいます。
本当に心地よい住まいは、
必要なものが、
必要な場所に、
静かに収まっている状態。
やまぐち建築設計室は、
暮らしを一度整理し、
そのご家族にとっての
「軸」を見つけることから設計を始めます。
和モダン×ホテルライクという考え方
和モダンや
ホテルライクという言葉には、
派手さよりも
「静けさ」や「余白」のイメージがあります。
・落ち着いた素材
・やわらかな光
・視線を遮りすぎない間
それらが重なったとき、
住まいは自然と
上質な表情をまといます。
高級に見せるためではなく、
心が穏やかでいられるための設計。
そこを大切にしています。
家は、人生の背景になる場所
住まいは、
人生のすべてを
主張する舞台ではありません。
でも、
うれしい日も、疲れた日も、
何もない日も、
そっと受け止めてくれる場所です。
だからこそ、
流行や表面的なデザインだけでなく、
時間が経つほどに
「選んでよかった」と思える家であってほしい。
そう願いながら、
一つひとつの住まいと
向き合っています。
家づくりを、急がなくていい
「まだ何も決まっていなくて……」
そう言って
相談に来られる方も
多くいらっしゃいます。
でも実は、
それは家づくりにとって、
とても良い状態です。
白紙だからこそ、
本当に大切なことを
一緒に見つけることができる。
目に見えない価値から、
住まいを整えていく。
そんな家づくりに、
少しでも共感していただけたら
嬉しく思います。
‐‐----------------------------------------
■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
気軽にご連絡ください
------------‐-----------------------------










