不渡手形1回目 2回目 | 資金繰り 事業再生 M&Aアーク司法書士法人@代表社員 李 永鍋(リ ヨンファ)のブログ
1回目の不渡りが会社に与える影響

 1回目の不渡りを出したとら会社にどのような影響が出るのでしょうか。

金融機関に不渡りの事実が知られる
 不渡りを出すと金融機関が手形交換所に「不渡り届」を提出します。

受理されれば、その会社が不渡りを出した事実が金融機関に知られます。

金融機関としては、「不渡りを出した会社は資金繰りの厳しい会社」と認識するので、倒産して貸倒れないように融資を回収します。

それは、会社にとって今後、融資を受けれないことを意味し運転資金を確保する方法が無くなります。倒産への道が始まったということです。

取引の信用がダウンする
不渡りを出したことで、取引先の会社には資金不足を明らかにしてしまいます。

仕入れは現金先払いを求められる。
今後の取引を断られる。
信用がダウンすることで今後の取引に大きな影響

不渡りを出したことが公表されるわけではありません。
実際の取引にあたっては金額を制限されたり、現金決済を強制されるなど、今までよりも資金繰りに余裕がなくなると考えられます。

そうなると仕入れもできなくなるため、実質的に会社経営が立ち行かなくなります。


2回目の不渡りが会社に与える影響

 1回目の不渡りから6か月以内に2回目の不渡りを出すと、実質的に「倒産」状態になったものとみなされるのが一般的です。

2回目の不渡りが出た時点で、手形交換所から当座取引停止処分を受けるからです。

この処分を受けることで、2年間当座預金による取引ができなくなり、現金だけでの取引を強いられることから、会社の経営としてはほぼ立ち行かなくなります。

一旦、融資を受け商品を売却して借入金を返す、という資金繰りができなくなります。
もともと現金決済が不可能なほど信用が低下している会社にとって、これ以上事業を続けることができなくなります。

6か月を過ぎるといったん不渡りの回数はリセットされるため、1回目として再度カウントされることになりますが、何度も不渡りを出すような会社を信用して後払いを認めてくれる取引先は、事実上ありません。