資金繰りの意味と必要性  | 資金繰り 事業再生 M&Aアーク司法書士法人@代表社員 李 永鍋(リ ヨンファ)のブログ

資金繰りの意味と必要性

 

資金繰りの意味と必要性について見ていきましょう。

資金繰りとは、会社のお金を管理することを指します。

会社を経営する上では、さまざまな支払いがかかってきます。

代表的な支払いとしては、仕入れや税金、店舗の維持費などです。

会社はこれらのコストを、事業によって得た利益などから捻出しなければなりません。

 

仮に資金繰りが滞ると、会社はこれらの支払いができなくなるので、経営は難しくなります。

資金繰りの必要性を詳しく説明するために、「資金繰りが滞るとどのようなリスクが生じるのか?」解説します。

 

資金繰り悪化のリスク① 事業が進められなくなる

 

会社の現金が不足すると、仕入れや店舗の維持費などが支払えなくなるため、会社は事業を思い通りに進められなくなります。

そうなれば、利益が減少し、さらに資金繰りが悪くなります。

仕入れ先への支払いを一時的に遅らせることも可能ですが、これを繰り返すと信用を失ってしまう恐れも考えられるでしょう。

 

資金繰り悪化リスク② 従業員の給与を支払えなくなる

 

従業員に給与を支払えなくなる点も、リスクと言えます。

ほとんどの従業員は給与のために労働をしているので、給与の不払いがあると人材を逃してしまうかもしれません。

退職した従業員が周囲に自社の状況を話すことで、会社の信用を大きく落としてしまう恐れも考えられます。

 


資金繰り悪化リスク③ 黒字倒産

 

黒字倒産」実は黒字の状態でも、資金繰りが悪化すると会社は倒産します。

事業の売掛金の回収が3ヶ月後。その期間まで支払いが生じると、黒字の状態でも経営はスムーズに進みません。

支払い時にはキャッシュが必要になるので、黒字の状況でも経営者は資金繰りを常に意識するべきです。

 

上記のような状況が続くと、会社は借入などによって資金を調達することになります。

その結果借金のみが膨らみ、倒産に追い込まれてしまう会社も少なくありません。

資金繰りを改善すると会社には以下のようなメリットが生じます。

 

① 投資活動や事業拡大に取り組みやすくなる
② 資金不足に気付く
③ 未回収の債権に気付く
④ 不要な支払いを止めることで、会社の利益を増やせる

 

資金繰り改善は会社のメリットリスク管理につながるので、どのような会社においても積極的に実践するべきです。