売れない漫画家の藤沼悟(藤原竜也)は,宅配ピザの店でアルバイトをしている。



 心を開かない悟に同僚の片桐愛梨(有村架純)はおもしろがってちょっかいをかけるが,ある日,悟が驚くような予測力で子供を事故から救うのを見る。
 彼は何か身の回りで人が傷つくような事故が起こると,事故の前に時間が巻き戻り,事故を防ぐまで,何度でもそれが繰り返されるのだった。

 しかし,悟は事故を防いだときに車にはねられ入院する。
 ケガは大したことがなかったが,北海道の実家から母(石田ゆり子)が東京見物がてら悟の世話をしにくる。

 悟は母と18年前に北海道の地元で起きた小学生連続殺人事件の話をするが,悟は当時,逮捕された白鳥(林遣都)は犯人ではないと信じていると話す。
 母はそれを聞いて,そうかもしれない,真犯人が分かったかもしれないというが,悟が仕事に行っている間に彼のアパートで,何者かに包丁で刺されて死ぬ。

 悟は逃げる犯人を追ううち犯人と間違えられ,警察に追われるが,捕まる直前に18年の時をさかのぼり小学生に戻る。
 悟は,母が真犯人に殺されたと確信し,真犯人探しをしようとするが,まず,そのときに殺された同級生の雛月加代(鈴木梨央)を守ろうとする。



 悟が雛月に気をつけてみると,彼女が家庭で虐待を受けていることに気づく。
 彼女が自分の誕生日の3月2日に殺されたことを思い出した悟は,彼女を自分の誕生パーティーに招き,彼女を守ろうとする。
 そして担任の八代先生(及川光博)から,その日が雛月の誕生日でもあることを聞いた悟は,一緒に彼女の誕生日を祝う。
 こうして彼女を守ったと思った悟だったが,雛月の母(安藤玉恵)が彼女の衣服などを捨てているのを見て雛月が殺されたことを知る。そのショックで現在に戻った悟が調べてみると,彼女が殺された日が3月3日に変わっただけだった。

 現在に戻っても相変わらず警察に追われる悟だったが,愛梨は彼を信じてかくまう。




 愛梨は子供のときに父が万引の疑いをかけられ,家庭が崩壊してしまったことから,自分が信じたいことは,とことん信じるのだという。
 しかし,真犯人に愛梨の家まで放火され,彼女が入院先の病院から悟に会いに行ったところを警察に尾行され,悟は逮捕される。
 警察の車に乗せられる寸前,悟は再び18年前に戻る。

 悟は,同じ失敗を繰り返さないために同級生の賢也に協力してもらい,誕生パーティーの後,雛月を廃バスにかくまう。
 3日後,雛月が悟と悟の母と一緒に自宅に帰り,怒った母親がスコップを振り上げたとき,八代先生から連絡を受けた児童相談所の職員が,雛月を迎えに来る。




 こうして,雛月の殺害を防いだが,悟は現在に戻れず小学生のままだった。

 真犯人を見つけなければ母の死は防げないと知った悟は,母の友人でジャーナリストの澤田(杉本哲太)の話から,八代先生を疑う。
 八代先生が,次のターゲットとしてクラスの別の女子を選んだと思った悟は,彼女と八代先生の行動を監視するが,それは八代先生のワナだった。
 人気のない橋の上で二人きりになり,八代先生は全ての事実を認め,悟を橋の上から突き落とす。

 悟が目覚めたとき,車にはねられて入院していた病院のベットの上だった。
 そして,見舞いに来ていて彼に声をかけたのは愛梨ではなく,大人になった雛月(森カンナ)だった。
 そして,アパートに帰ると母が迎えてくれた。

 この世界では,悟の漫画は人気作になっており,アルバイトもしていなかった。
 見知らぬ人として偶然出会った愛梨に悟は心の中で感謝する。

 八代先生のその後が気になった悟は,弁護士になっている賢也(福士誠治)に調べてもらう。
 その結果,彼が行く先々で同じ犯行を繰り返していることを知る。
 悟は,八代先生の新たな犯行を未然に防ぎ,ビルの屋上で対決する。


 大好きな有村架純ちゃんの新作だけど,演技が好きになれない藤原竜也主演ということで,どんなものかと思いながら鑑賞。

 とにもかくにも,有村架純ちゃんと鈴木梨央ちゃんの演技がすごい。
 有村架純ちゃんは,一見ちょっと変わった感じの性格だけど,しっかりした芯があることを感じさせて,絵空事ではない存在感がある。
 鈴木梨央ちゃんは,テレビでも朝ドラとかで上手な演技をしょっちゅう見せているが,映画で見ると細やかな感情の表現が本当にすごい。
 観ていて胸が締めつけられる。

 ストーリーとしては,つじつまを合わせるのが難しい設定で,ちょっと疑問なところもある。

 それぞれのシーンは,有村架純ちゃんや鈴木梨央ちゃんの名演技で,ものすごく感動的なのだが,それがこの複雑に絡み合ったストーリーにはめ込まれると感情移入しきれないところが出てきてしまう。

 とくに終盤のストーリーは,内容も乗り切れないし,そこまで控えめだった藤原竜也特有の演技が炸裂して,それまでの感動が薄れてしまって残念。
 気持ち良く終わって欲しかった。

 それにしても,18年間を以前の記憶を持ったまま何度もやり直したら,その間の記憶がグチャグチャになるんじゃないだろうか。