もしも,このブログを仲里依紗のコアなファンの方が,ある程度注意深く読んで下さったとしたら,なぜ「ちーちゃんは悠久の向こう」についての感想が無いのか? まだ,観ていないのか? と思われるかも知れない。
 なぜなら,仲里依紗が主演又は主演クラスで出演した実写映画については,これまでにすべて触れている(はず)だからである。
 私は,この映画も観ています(DVDですが)し,仲里依紗が可憐で,けなげな演技をしていることも知っています。

しかし,・・・

ここから先の文章は「ちーちゃんは悠久の向こう」をまだ,ご覧になっていない方や,この映画が大好きで,少しでも悪く言われることは我慢ができない,という方はお読みにならないで下さい。


私はどうもこのストーリー自体がしっくり来ません。

 そもそも,ちーちゃん(歌島千草)は霊的な存在であることは前提としても,実在することになっているのか,いないのか?
 もしも,すべてがモンちゃん(久野悠斗)の妄想であるとすれば,あまりにも病的すぎるし,クライマックスの奇跡も意味が薄くなっしまう。

 逆に霊的なものとしては存在する(多分こちらの解釈が正しいと思う)のだと考えると,クライマックスの奇跡は果たして感動的なのか?
 ちーちゃんが消えてしまわずにすむとしても,武藤先輩に乗り移るという結果は,どうなのか?
まるで武藤先輩の人格は消えてしまったみたいだけど,それで良いのか,そうまでしてちーちゃんが残ることが,モンちゃんにとって嬉しいことなのか?
 武藤先輩がモンちゃんに好意を抱いていたことも考えると,ちーちゃんの復讐のようでもあり,かなり怖い気がする。

 このあたりが,仲里依紗の演技とは別に,私がこのストーリーになじめない点です。また,ちーちゃんが他の生徒には見えていないんだろうな,というのはタイトルでほとんどネタバレしていて,意外性も感じられませんでした。

 原作者の日日日(あきら)は,私が感動した「私の優しくない先輩」の原作者でもありますが,こちらの原作は読んでいません。読むと,そもそも不破先輩は実在するのか・・・なんて怖い話になりそうで嫌です。